2024.04.26 横浜スタジアム

横浜DeNA 7 - 2 巨人


1点ビハインドで迎えた8回裏。

先頭打者としてヒットで出塁した桑原を石上が送り、3番佐野の起死回生となる左中間への同点タイムリー二塁打。
難攻不落のルーキー西舘から1点をもぎ取ることに成功すると、続く牧が勝ち越しとなるレフトオーバーのタイムリー二塁打。
その後二死満塁とすると、高梨から度会が満塁ホームランでビッグイニングに。
東、戸郷のエース対決で始まった3連戦の初戦を取ることに成功しました。

ミラクルボーイ度会、試合を決める満塁ホームラン!

 
この日初めて打順を8番に下げていた度会は、既に2安打して気分よく打席には入っていたでしょうか。
8回に迎えた二死満塁のチャンス。
バッターボックスに入った度会の表情には笑みはなく、非常に集中しているように見えました。
相手は変則左腕の高梨。
ややインステップして踏み出し、低い位置のサイドスローから放たれるボールは左打者には厳しい球道。
度会は左打者に弱いというデータがあり、逃げる系の変化球にことごとく空振している特徴は相手も十分理解していました。
巨人バッテリーは徹底的にスライダー攻め。
立て続けに変化球を投げ続け、度会はバットに当てることが出来ずにいましたが、カウントはフルカウントまで来ました。
そして6球目。
高梨が投じたのはやはりスライダー。
 
ただ、、、、
 
満塁のフルカウントというシチュエーション。
経験豊かな高梨の投じたスライダーは、明らかに置きに行ったような腕の振りでした。
 
度会の体の後ろから来るような球道のスライダーがググっと入ってきたところ、しかし高梨の腕の振りが緩んだ分だけ、度会の目にはその球道がしっかりと見えていました。
入ってきたところにバットの面をぶつけにいけ、捉えた後は引っ張り切ることなく、打球をバットに乗せて持っていくようにスイング。
カチンとミートしていた打球はそれでもグングン伸びていき、これが勝利を決定づける満塁ホームランに。
 
度会はこの日このホームランを含めて3安打。
1番に入った桑原にも2安打出ており、今日のところは打順はハマりました。
 
ヒットが出ずに苦しんでいた度会が自信の手で、またも這い上がり始めました。
 

重い重い扉をこじ開けたのは佐野だった

度会のミラクルホームランにかき消させてしまいましたが、今日は佐野が存在感を示したと思います。
1点を追う8回に貴重な同点タイムリーを放った佐野。
1番桑原がヒット、2番石上がバントをして作った一死二塁のチャンス。
厳しい試合展開の中で、この8回に追いつけないと非常に苦しい。
もしも佐野が凡退となれば4番の牧のプレッシャーは強まります。
どうしてもベイスターズはその突破口を開けない。
チャンスを作ってから重い重い扉を開けないのがベイスターズ。
佐野は巨人のセットアッパー西舘の強いストレートと緩急さが激しいカーブに踊らされながらも、必死にファールで逃げ続け、迎えた7球目。
甘い高さに来たストレートを左中間へ飛ばしました。
これが待望の同点タイムリーとなり、この後の波状攻撃を呼ぶ格好となったのです。
まだ、打率は.268。
一般の打者であれば上出来ではありますが、佐野はその程度の打者ではありません。
お立ち台で「ゴールデンウィーク楽しみましょう」と呼びかけた佐野。
ここから佐野の打撃成績がグングン上がっていくことを予感させます。