2023.05.05 神宮

横浜DeNA 9 - 10x ヤクルト

楽勝ムード一転、最大5点差守れず

 

両軍合わせて29安打、ホームランが11本の飛び出す大乱戦。

それでも中盤までに佐野の2本のホームランやソトのホームランで試合を優位に進めていたのはベイスターズ。

終盤7回には京田、牧にもホームランが飛び出すなどして9-4と5点差をつけ、勝利を手中に収めたかに思われました。

 

伊勢や山﨑は当然温存しなくてはならない試合。

6回から三嶋、ウェンデルケンで試合を落ち着かせてきたベイスターズリリーフ陣。

8回にマウンドへ送ったエスコバーに関して、この楽な展開で調子を取り戻してほしいという三浦監督の願いもありましたが、この交代劇が試合を大きく変える結果となってしまいました。

 

エスコバーは中村にホームランを許し、オスナに一塁内野安打、長岡に四球を与え、一つのアウトも取ることが出来ずランナー二人をためて降板となりました。

しかし、単純にエスコバーだけが流れを変えたかというそうでもなく、オスナの一塁内野安打は記録上のことであり、内容は完全にソトのエラー。

こういう小さな事案も見逃してはいけません。

 

火消には本来温存したかった伊勢。

その伊勢は力感あふれるストレートを軸に青木、塩見を打ち取り、あっという間に二死。

続く浜田も簡単に2ストライクと追い込みますが、そこからファールで粘られなかなかアウトが取れず。

やや甘めに高さにフォークボールが浮いたところを強振され、まさかまさかの3ランを被弾。

被ホームランが少ないことで有名な伊勢が嫌なところで一発をくらってしまいました。

 

試合は完全にヤクルトのペース。

1点差で迎えた9回は山﨑がマウンドへ、なんとしても逃げ切りたいところでしたが、そうはさせてくれませんでした。

 

フォームを変えていたことが仇になったか

 

今日、山﨑は投球フォームを変えていました。

正しくはセットポジションを変えていたと言うべきでしょうか。

普段はお腹のあたりで止めたグラブをいったん口の高さまで上げて、そこでセットする山﨑。

今日はお腹でセットした後、そのまま口の高さに上げながら足も上げてそのまま投球。

おや?と思いましたが、実によいボールが低めに行っていました。

またツーシームも落ちが良く、簡単に2アウトを取ることに成功。

制球もまとまっており、なんら心配することないなと思って見ていました。

 

ところが、オスナに対してカウント1-1から投じたツーシームが腰の高さに入ったところを強振され三遊間を割られるヒットとなります。

嫌なランナーが出たなとは思いましたが、今日のヤスなら落ち着いて打者勝負すれば問題ないと私は思っていました。

 

ところが、ここでセットポジションを変えたことの影響が出たのかもしれません。

ランナーがいる時は当然クイックが必要。

特に一塁ランナーは代走の俊足並木。

クイックをするためには、彼の投球フォームの都合上、どうしても口の高さでセットしなくてはなりません。

そこまでと違うピッチングフォームを余儀なくされバランスが崩れたか、制球が狂い始めました。

2ボールと不利なカウントへ。

そして3球目、四球を怖がってしまいましたかね。

置きに行ったようなツーシームがど真ん中へ。

打者の長岡は完全にツーシームを狙っていたと思われます。

「来た!」とばかりに強振。

打球はライトスタンドへ落ちていきました。

 

痛恨のサヨナラ2ラン。

歓喜に沸く神宮球場の中で、山﨑だけでなく、ベイスターズの選手全員が放心状態となりました。

 

 

あるよ、こういうことも!明日もう一度、勝ちに行こう!

 

いやいや、それにしても。

昨日、私は「勝つべくして勝った」と書きましたが、今日は仮に勝ったとしても到底そんな言葉は出てこない内容でした。

じゃあ敗け方はどうだったのかと言われれば、それはもう、最悪の負け方ですよ。

リリーフ陣は勝ちパターン含めてふんだんに使ってしまったことですし。

 

でも、いくらなんでも相手に6本もホームラン打たれたんじゃ仕方がない。

基本的に今日の試合はベイスターズの戦い方ではありませんでした。

 

両先発は今永、高橋と投手戦が予想された試合。

それが序盤からポンポンとホームランが出ているのですから、最初から試合は乱れていました。

で、野球って不思議なもんで、大味な試合になると最後までなかなか締まらないケースが多い。

最後に痛恨の逆転サヨナラ2ランを打たれたのは山﨑ですが、今永もピリっとしていませんでしたし、ホームランを打たれにくい伊勢ですらホームランを打たれています。

 

今日の敗けはそういうところではなく、前述したようにピンチを広げる記録にならないエラーがあったりと、そういう部分には改善活動をして、もう一度ベイスターズ本来の戦い方を見つめなおしてもらいたいと思います。

 

長いペナントレース、こういう試合もあります。

切り替えていきましょう。

 

そして、明日、元気な姿を見せてほしい。