年末年始企画
野村ノートとベイスターズ
第4回 捕手の勝手なシナリオ
捕手のリードには大きく分けて3つのパターンがあるとのこと。
①打者を中心に考えたリード
②投手を中心に考えたリード
③状況を中心に考えたリード
そして野村さんは現代野球のほとんどの捕手が②の投手を中心に考えたリードをしていると訴えています。
本来ならばこの3つのパターンをミックスさせてリードを編み出していくものなんだとのこと。
去年のオフ、小林寛がキャンプ中にこんなコメントをしていたのを思い出しました。
「僕は精密なコントロールが無いので、細かいコースを要求するよりも押していくピッチングの方があっている。黒羽根さんは全ての投手に同じ物を求めているのでその辺りを話し合っていきたい。」
これは黒羽根とコミュニケーションをしっかりとっていますよというアピールのために出したコメントのようにも感じますが、今思えばなんだか腑に落ちないコメント。
このコメントが全て真実なのであれば、黒羽根は現代捕手が行っている②の投手中心のリードすら出来ていないことにないます。
2014年シーズンは久保の加入もあり、打者の討ち取り方の見本を見せてくれたおかげで黒羽根も大分たくましく成長したと感じてします。
最大の武器である強肩に打撃も向上し、あとは肝心なリードさえ標準以上に持って行ければ御の字というところ。
今年も正捕手の筆頭候補は黒羽根と言えるでしょう。
私はこれまで捕手のリードはその投手に合わせて変えていかなくてはならない!
としきりにブログで訴えていました。
外のスライダーでストライクを取り、アウトローのストレートを出し入れしてカウントを整える。
内角に1球見せておいて、あとは外のスライダーで空振りを狙う。
これがそのまますんなり出きれば苦労はありませんが、これは三浦や久保のレベルで初めて出来る芸当。
それも一辺倒では当然狙い打たれてしまいます。
例えばこれと同じリードを山口に求めてもうまくいかないでしょう。
もっとグイグイ押していけ!ってな思いになってしまいます。
ところが野村ノートを読んで分かったことは、それは当たり前で最低ラインの物だったことです。
これまで黒羽根をはじめ、ベイスターズの捕手陣は投手に合わせたリードすら出来ていなかったと考えると、つくづく防御率の悪さは投手の責任だけではないと言えます。
野村さんが著書の中で書いていたのは、配球とは捕手の勝手なシナリオなんだということ。
そこにはマウンドに立つ投手の調子があったり、相手打者の特性や調子もありましょう。
打者の狙い球や相手ベンチの作戦いかんではもはやシナリオどこではありません。
問題は1球1球変わっていく状況をしっかりと認識してその場の状況を加味して次の配球を要求しなくてはならないというところです。
当然、これには多くの経験も必要になります。
黒羽根もそろそろその域に達しなくてはなりません。
黒羽根は今シーズン、.264と打撃成績は向上したものの、得点圏打率は.225とチャンスに弱いところを露呈。
これは第1回で書いた見逃し三振を恐れた結果とも紐もづきます。
しかし捕手ならば本来、チャンスで回ってきた打席に相手の空気を読んで打ち返すクレバーなところを見せてもらいたいところ。
技術は向上しています。
あとは思考の組み立てと経験により、全てが向上すると期待しています。
捕手の勝手なシナリオでゲームを進めてしまっては、そのシナリオが崩された時にリカバリー出来ません。
1球1球変わっていく状況を敏感に感じることが出来るか。
登板している投手やバッターボックスに立つ敵の雰囲気を感じ取ることが出来るか。
その辺りを見ながら配球に注目していきたいと思います。
