ノット指揮東京交響楽団 ラヴェル「クープランの墓」、ブルックナー交響曲第7番 | ベイのコンサート日記

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音楽評論家、長谷川京介のブログです。クラシックのコンサートやオペラなどの感想をつづっています。


(7月20日・サントリーホール)
やはりノットと東響は素晴らしい。

ラヴェル「クープランの墓(管弦楽版)」から一気に聴き手を引き込む。繊細で透明感があり、幻想的。視覚に訴える色彩感とは異なり、繊細な響きが醸し出す詩的で幻想的な世界が広がった。

 

ブルックナー「交響曲第7番(ノヴァーク版)」は繊細で明晰、金管も引き締まった響きで芯が盤石。第1楽章のコーダは秘境の静まり返った湖面が目に浮かぶよう。第2楽章は神聖な世界へといざなわれる。コーダのワーグナーテューバのハーモニーは天上的。第3楽章スケルツォの最後は壮絶。終楽章は切れ味が鋭い。

 

詳しくは「音楽の友」コンサート・レヴューに書きます。

 

話は飛びますが、この日の東響のプログラムに、7月7日(日)東京オペラシティでの大友直人指揮、フセイン・セルメットの曲目解説も掲載されています。これに関連して、「大友直人とエルガー」というエッセイを12p、13pの2ページにわたり書きました。大友のエルガー演奏歴にも触れています。お手元にあればお読みいただけたらうれしいです。