5月4日 22時47分 NHK
世界文化遺産への登録を目指している「明治日本の産業革命遺産」について、ユネスコの諮問機関・イコモスは、世界遺産に登録することがふさわしいとする勧告を行いました。 ・・・構成資産の保全状況はおおむね適切だとしながらも、「軍艦島」の通称で知られる長崎市の「端島炭坑」について、緊急の保全措置などの必要性を指摘しています。少なくともいろんなところで「朗報」と言う触れ込みで報道しているからには、喜ばしいことなんだろうと思ってみています。
それにしても、8つのエリアで23箇所をひとくくりにして登録するのは、なかなか特殊な事例になるんじゃないかとも思います。
いずれにしても東京オリンピックへ向けての宣伝効果を狙った戦略じゃないかと言うバレネタはまだ目にしないですが、相乗効果はあるでしょう。
ひとつ気になるのは、「軍艦島」です。
この決定がなされるまでに、一部の廃墟マニアとか軍艦島フリークとかには、有名な島で、公に開放されるまでに密航(?)してまで上陸するというファンもいたところでした。
ニュースで島の現状を映像で見ましたが、かなり老朽化も進んでいますし、荒れたところがあちこちにあります。
いわゆる観光地のようなところでは無いし、危険な状態のところも散見します。
廃墟マニアたちにとっては、これがたまらないんでしょうが、イコモスは保全を前提に外観を修復するなど条件があるそうです。
おそらくこれから世界遺産登録へ向けて、改修保全の検討や実施が始まるのでしょうが、前回アップした記事にもあるように、どんな形にして保全するのかが問われると思います。
さらに、明治の産業革命を歴史的に評価しつつ、活況のあった当時と現在廃墟になった状態とを、この島自体の存在のポテンシャルを下げずに保全してほしいと望みます。