Amazonプライムで邦画の「沈黙の艦隊」を鑑賞しております。

ストーリーは奇想天外で現実的にはあり得ないとはいえ、原作者は物語の節々で現実世界への強烈な皮肉を込めた描写を披露しています。特にアメリカの属国になって81周年の我がニッポンの立ち位置が興味深い。

更に好戦的な米軍の司令官達や彼らを束ねる大統領自身も異常に好戦的に描かれていて、まるで現在のイラン戦争を見ているかのよう。

とにかく圧倒的な力で相手を黙らせる手法は今も昔もアメリカ流。

ところが圧倒的な軍事力を行使して1万ヶ所の標的を瞬時に破壊した米軍も成果を得られずにあえいでいる様は見ていて痛快。

イランのイスラム体制は崩壊どころか健在。大部分の軍事施設を破壊したはずなのに海峡を脅かし続ける革命防衛隊の存在。

この作品の中での序盤に好戦的な第4艦隊旗艦の米空母が反乱を起こした日本の潜水艦が撃沈する描写があって胸のすく思いを味わった人も多かったことでしょう。

現実世界のイランは米軍に一矢報いる事すらできていないのに、トランプ政権を追い込み停戦に持ち込むことに成功。

実際の戦争とは力で黙らせる事は出来ないという事が今回も証明されています。

アメリカと対極的な立ち位置の大国ロシアでさえも世界最大の陸軍をもってしても小国ウクライナを屈服させる事が出来ずに戦争は5年目に突入。

今も昔も戦争の最終的な結果を左右するのはミサイル戦でも弾道弾攻撃でもなく地上戦。

それも第1次大戦とそう変わらない塹壕を掘ってのにらみ合い。

いくら小国であっても武器が旧式であっても銃を持った兵士が数百万人集まれば大国にとってはかなり厄介な相手にあるのは間違いない。

日本は2発の原爆で降参したけれど、あのまま本土決戦に突入していたらむしろアメリカ側にとって極端に嫌な展開になっていた事でしょう。

それにしてもこのドラマ、有料放送の製作とあってとにかくスケールが大きくお金が掛かっていて楽しめます。

またアメリカ側のキャラクターの台詞が現実っぽくて面白い。

日本の事を“飼い犬”と称し、場所が東京湾内だろうが自分達の領土という認識でお構いなしに戦闘を開始する非常識さも現実世界と全く同じ。

実はリアル世界でもこのイランとの戦争継続に際して戦闘再開をほのめかすトランプ政権ではありますが、米議会が動き出し大統領の権限に制限を掛けようと法案を提出し可決の見通しとのこと。

もうトランプの好き勝手な戦争遂行を許すまじという確固たる流れができ始めております。

早くそうなって欲しいけれど、この流れに絶対反対の議員が結構いる事に驚きなのです。

イスラエルを支援したい福音派のような連中が世界経済の混乱阻止を邪魔する存在になっているのが実に腹立たしい。