Amazonオーディブル(朗読)によるこの作品を最後まで拝聴致しました。

後半から終盤に掛けてはドイツ国内に侵攻したソ連軍の事が数多く書かれていました。

わたしは戦勝気分での兵士同士の恋話は帰還への晴れ晴れとした気持ちが語られているんだと思いました。

しかし、終盤はかなり悲惨な内容の証言が多くいささかショッキングでした。

戦争が終わっても地雷除去で毎日亡くなっていく工兵部隊の兵士の事。

ドイツ軍兵士の負傷兵を看護&治療しなければならなかった女性軍医や看護兵達。

とてもドイツ人を助けようとは思えない心境での治療だったとか。

怒りに任せてドイツ人の家に入っていきマシンガンで住民を皆殺しにしたソ連兵。(その後銃殺刑に)

特に多く語られていたのはパルチザンに参加した女性兵士達の証言。

年齢は15歳で銃の撃ち方、手榴弾の投げ方、機関銃の扱い方などを教え込まれてすぐに実戦に参加し大勢のドイツ兵を撃ち殺したという話。

ゲシュタポに逮捕されて酷い拷問の末に脱走して助かった地下活動家の話。

わたしがとても違和感を感じたのは、パルチザンの兵士達は皆地域住民の協力によって勝利したと証言していて、子供達に与えるジャガイモやパンをわたし達に提供してくれた・・。

そんな話がたくさん登場しました。

実際はどうだったのかというと、必ずしも皆が協力的だったわけではなさそうです。

地域の人達はひとたびパルチザン協力者がいると疑われると家を焼かれて銃殺も頻繁にありました。

ドイツ軍による蛮行の後はパルチザンが現れて村中の食料や燃料を洗いざらい略奪していくんだそうです。

パルチザンの兵士達もそれは大変な生活ぶりだったようですが、生きていくには奪うしかなかった。

彼らは捕まればその場で射殺。

多くの参加者が命を落としました。

パルチザン女性でとても有名なゾーヤ・コスモデミヤンスカヤ。

彼女はドイツ軍の施設を破壊して捕まり処刑された事になっています。(処刑執行直前の演説が有名)

しかし現実はドイツ軍とは何の関係も無い村人の倉庫に放火し全焼させて、怒った所有者に取っ捕まったのです。

ドイツ軍に処刑されたのは本当ですがかなり美談として宣伝に使われました。

彼女の事は在天のわたしの妻もよく知っていました。

でもその裏事情までは知らなかった。

何はともあれこの大作は中々の作品でした。