妻が統合失調症の果てに自殺してもうすぐ丸5年が経ちます。実は2013年に死んだわたしの愚兄もどうやら精神病だった事が後々判明しました。そしてわたし自身も実は精神病だった事が分かりました。
Amazonプライムビデオでシュリンクというドラマ(3話完結)を見ています。
第1話目は女優の夏帆さんが主演を務めパニック障害に苦しむシンママを好演していました。
ある日、満員電車の中でパニック障害のスイッチが入ってしまった彼女。以降は電車もダメ、暗くて人の密集している所もダメ、
狭い空間もダメ(観覧車のゴンドラなど)と正にわたし自身が経験した場面の連続でした。
どこかで経験したような、と感じていたら20年ほど前の自分でした。
モスクワに向かう飛行機の離陸直前にスイッチが入ってしまったわたし。機内に乗り込むと(この時点では大丈夫でしたが・・)、中は巨漢タイプのスポーツ選手で満席状態。CAが扉をガチャッと閉めた瞬間に「閉じ込められた!」と感じたが最後脂汗が出始めてそこからの10時間は正に地獄でした。席に座っている事ができず、後方のトイレの広めのスペースで外を眺めなければいられない状態に。その時は日本人の5~6歳の女の子が後方エリアで遊んでいて、その子に取り留めも無く話しかけたりしながら「こんな小さな子でも大丈夫なのに」と自分自身を鼓舞し続けました。でもモスクワに着いた後は義父の車に乗るのも恐怖心に苛まれ(5名乗車だったので)、地下鉄や劇場など人が密集する場所はとにかくダメ。こういう状態が5年続きました。毎度モスクワに行くときは本当に辛かった。当時はそれが精神疾患だとは思わず、とにかく“ザ・ガマン!”だったのです。
でもこのドラマを見てあらためてパニック障害という精神疾患だったんだと知りました。
そして深く呼吸してゆっくり息を吐くことによって精神を落ち着かせる、という方法も知りました。
近年は海外に行く機会が無いので大丈夫になりましたが、脳の誤作動による暴走、というメカニズムだと知りました。
多分今は飛行機に乗れると思います。
それにしても劇中での精神科医の言葉「日本は隠れ精神疾患患者大国」というのが本当に当たっていると思います。
アメリカは日本の何倍も精神疾患患者がいるのに自殺者は少ない。でも日本は自殺者が多い。
日本は表向きは12人に1人と言われているけれど、実際には何倍もいるはずです。
そして薬漬けの上社会から隔離するという戦前と変わらない治療法が自殺者を増やしていることは間違いない。
どうしてそんな治療法を続けているのかと言えば、日本人自身が精神疾患を恥ずかしい病気、隔離すべきもの、関わらないで欲しい対象と心底思い込んでいるから。
この病気に関しては本当に嫌な国なのです。