ある経済学者が書いていました。国民を痛めつけ疲弊させる元凶の円安は今後も継続します。

その理由は日本企業の行動が関係しているといいます。要するに国内から海外に投資をシフトさせてドル買い円売りを加速させているから。更にこういう取引は一方通行で円売りを行ったら反対売買は行われないから1ドル110円~120円というレートにはもう戻らないというのです。

確かに理論的にはそうかもしれません。わたしは単なる与太郎ですから経済学の先生にモノを申すなどおこがましいにも程があるのかもしれませんが、相場はそう単純で簡単な動きをしない事だけは知っています。

前述のような企業が絡む為替売買の事を実需という言葉で言い表します。けれどもこの実需は実際に値動きに大きな影響を与えるとは誰も思っていません。為替市場で流れている資金の総額はおよそ800兆円と言われていて、例えトヨタが1兆円分円売りを行ったとしても円安トレンドを形成するような事にはならないのです。

相場を動かしている原動力は“モメンタム”と呼ばれる空気感。どちらの方向に勢いがあるのか?という空気感で相場が動いていきます。だから個人の思惑で相場を操縦する事はできないのです。

むしろ現在の購買力平価(約90円)から大きく乖離しているリアルタイムレートが異常な水準であって乖離した分だけ揺り戻されるというのが過去の歴史的な値動きと言われております。

円安を加速させている元凶はむしろ円安を歓迎する政府自民党の方針とドル建ての金融商品をせっせと買って円売りに参加しているリタイアした高齢者世代なのです。日本企業はその流れに乗っかって単に儲けているだけなのです。

さて月足で三尊を形成した今のドル円ですがその後完全にレンジ相場になっております。(143円~147円)

下がれば買いが入り150円手前で売り抜けるという投資の世界では一番儲けやすい相場になっております。

買って儲かり、売って儲かるという往復で稼ぐ手法です。

ただし週足の移動平均線は完全に円高トレンドを形成していてひっくり返るような形にはなっていないのでこの後数か月かけて月足でネジレがが進んでいくと完全に円高トレンドの開始となるでしょう。

さてどうなりますか。