かつて三波春夫先生が仰った「お客様は神様です!」という言葉を曲解してただひたすら利用客を崇め奉ってきた日本人。

その結果が横暴なモンスターを増殖させてきたのです。先般のチャリカスママのような人物もその担い手なのかもしれません。今さらカスハラに警察や弁護士を立ててなどとJRが姿勢を変えても向こう数十年はこの空気は変わらないはずです。それどころかもっともっとカスハラをやらかす輩が増えていくはず。わたしも含めた老害世代が死に絶えない限りいつまでたっても無くならないカスハラ被害。でもサービスを提供する側にも問題がある事もある。それを忘れてはいけません。旅先のホテルで税込のバウチャー券で支払っているのに税金を請求してきたフロントマンとか、ランチバイキングなのに料理を補充しない渋谷のレストランとか、ランチタイム終了間際に駆け込んできた多数の客にディナー用のローストビーフを振る舞ってディナー料金を払っている客に《品切れ》と断るスタッフとか、わたしも随分正当な苦情を申し立ててきたつもりですが、今の時代ではそれもカスハラ犯にされてしまうのかもしれません。今さらサービスを提供する側とされる側が対等な立場、と国民に理解を求めても「俺は金払ってる客だぞ!」という感覚の馬鹿が大多数を占めるこの国では焼け石に水なのです。かつての中国はサービス精神皆無の国でした。それが近年はサービス大国の日本を見習って良質なサービスをすれば売り上げが伸びるという事を知って変わろうとしています。こういう面でも隣国にどんどん追い抜かれていくニッポンなのです。見せかけの日経平均4万円や賃上げ3万円といったニュースが氾濫する割に中小企業の倒産件数が過去最大規模になりつつあるのが現実で、裏金問題で白を切り通す自民党のような連中が国の舵取り役なのだから、国民のうっぷんは溜まる一方で老害ならずともカスハラをやりたい誘惑には勝てない人が今後も増えていくことでしょう。お先真っ暗!