先般うずらの卵を喉に詰まらせて亡くなったお子さんの痛ましい事故の事を書きました。早速、学校や関係機関は給食からうずらの卵のみならず同じような大きさの食材を一斉に使用禁止にした模様。食材を供給している人達にとっては死活問題になっている事でしょう。わたしは食材のせいにして幕引きを図るやり方に違和感を感じていました。調理を担当した人達がやり玉に挙がっていなかったのはまだしも、どうやらちゃんとした原因がある事が分かってきました。当の小学生の子供たちが一斉にSNSで事の本質を開陳し始めたのです。前述のお子さんだけでなく、喉に食材を詰まらせる事故があまりにも多発している原因は“急かされて食べなければならない環境”でした。わたしはてっきり給食を1時間かけてゆっくりと食べられるものと勘違いしていました。そもそも給食に割り当てられた時間は45分で、これは当番が調理室から料理を教室に運んできて配膳し、更に後片付けを終了するまでの時間だというのです。お当番の子がマイペースでのんびり屋さんだったり、ふざけている子がいたりすると食べる時間はどんどん無くなっていくらしく、スムーズにいっても20分弱、ロスタイムがあると10分で食べなければいけないとのこと。ゆとり教育が聞いて呆れる訳です。食べる時間をしっかりと取るなら倍の1時間半は必要でしょう。ところがゆとり教育でカリキュラムがパンパンになっているのか、そんな時間配分は不可能という事なんでしょう。文科省の役人も学校の先生もちゃんと原因は解っているのです。それでいて根本的に変える事ができないから、食材を悪者にして排除して幕引きを図れば玉虫色で決着という訳です。

日本はどこか狂っているしくみが多すぎます。