刑法第235条によれば、利益窃盗は不可罰であり罪にならないという。要するに警察沙汰にならないって話だ。時々耳にするタクシーに乗って降りる時に“金が無い!”と言って踏み倒すケース。そんな時ドライバーは警察を呼ぶのだが、前述したように立件できないから手続きに時間は掛かるが結局無罪放免になる。だから料金はドライバーの自腹か会社が負担するという。これが法治国家の日本かというくらい馬鹿げた話だ。考えてみればこの利益窃盗はタクシーのみならず、いろいろある。飲食店の食い逃げやホテルの無銭宿泊、野球場や映画館の不正入場に電車のキセル、コインパーキングの踏み倒しなどいずれも罪にはならないということらしい。ただしこの間起こった16歳の少年による福島から青森までのタクシー無賃乗車は詐欺罪で逮捕された。しかし前述のいろいろなケースで“払うつもりだった。”と悪党が供述すれば詐欺罪にもならない。何ともおかしな理屈だが、それが現行法での解釈である。ところが実際にはこのような利益窃盗が世の中に横行している訳ではない。日本人は性善説に基づいている場面が多いから、乗り逃げ食い逃げするような輩はごくごく少数なんだろう。それでも生活保護を不正受給する連中が増殖しているのを見ると、何だか先行き不安を感じる。