以前、顧客から資金を集めて運用しているという知人が“今はデフレだから円高なんだ!”、と言っていた。そんな事を言ってるから大きな損失を出して儲かっていないのだ。日本のデフレは今に始まったことではない。1ドル75円だったころから125円まで円安が進行したこの4年の間はたして日本はインフレだったかというとそうではない。更に利上げのアメリカと緩和中の日本、金融政策の違いからドル高円安は不変というのが一般論だったが現在はドル安円高である。先般オーストラリアとニュージーランドが利下げを実施したが両通貨は今や上昇トレンドの初期段階である。要は為替の変動は金融政策とはあまり関係なく動いているということだ。思えば野田解散から始まったアベノミクス開始は2012年の10月だった。ところがそのわずか1ヶ月前にアメリカはQE3を実施してる。金融政策は同じ方向であり本来ならドル安円高が進行しても不思議ではないのだがそうはならなかった。恐らく今年FRBが9月か12月に利上げを実施してもそう簡単にはドル高円安には転換しない。だから我々個人投資家は金融政策を根拠にした為替分析を鵜呑みにしてはいけないのだ。株屋のアナリストやストラテジストと名乗るセンセイ方は昔から金融政策を根拠にした分析を開陳している。そんなに簡単に方向性が分かれば誰も苦労などしない。これまで延々と買われてきた米ドル。明日のジャクソンホールを前にドルは売られすぎという向きも多いが94を割っていないドル指数を見ればドルはまだまだ高止まりだと思っていた方が良さそうだ。