原油価格が割高な100ドル前後で推移していればアメリカのシェールガスも採算ライン70ドルを大きく上回っていたからよかったのだろうが、ここに来て原油価格が48ドルになって苦しくなってきたようだ。エネルギー革命と言われるほど期待されているアメリカのシェールだが非常にお金が掛かる。しかもリスクの大きなシェール開発を手がけているのは信用度の低い中小企業だ。だから資金調達もジャンク債と呼ばれるリスクの高い債券を発行して行っている。世界的な超低金利の今だからこんな危ないハイイールド債でも資金調達が可能なのだが、金利が上がればたちまち破綻しシェール革命どころではなくなる。ところが利上げを渋るFRBによって低金利はしばらく続きそうだ。それなのに原油価格がここまで下がってくるとさすがに破綻するシェール企業が出始めた模様だ。これで米利上げによる金利上昇でジャンク債市場が崩壊し資金調達が出来なくなればトドメになるだろう。エネルギー市場の支配が中東諸国とロシアからアメリカに移りそうだったがそうはいかないとう訳である。特にウクライナ問題でアメリカから苦しめられているロシアの恨みは深い。原油価格の下落はロシアにとっても身を切ることになるから辛いがここが我慢のしどころだ。アメリカのシェールを潰せば再び原油価格も上昇し落ち着いてくるだろう。ロシアは原油下落とジャンク債市場潰しの両面からアメリカをジワジワと追い詰めている。今年の世界経済の主役は意外とこのシェールかもしれない。