最近ニュースになっている香港での騒乱、観光都市のイメージが強いからかなり意外な感じもする。ところでわたしがその昔旅行会社にいた時の体験談。あの時は戦没者慰霊ツアーの添乗でラバウルから香港経由で約30名のツアー客を日本に送り届ける途上でのトラブルだった。1泊トランジットで香港空港に到着した時の事だ。高齢で病気持ちの男性が突然いなくなった。先輩とわたしのミスだったが、どこをさがしても見当たらず深刻な状況に。ただわたし的には語学堪能で経験豊富な先輩がいたから妙に安心感があった。だがその安心感と引き換えにわたし一人だけ空港に残って老人の捜索を命じられた。先輩は一行を連れてホテルに向かい、わたしは一人で場内放送をかけたり走り回ったりと大変だった。そんな中若い空港職員の男性が何かと助けてくれた。結局その老人は現地のランドオペレーターがたまたまピックアップして一足先にホテルに向かっていた事がわかって一安心。ところがホテルに戻ってくると先程の職員の男性がわたし達の部屋にやってきた。先輩いわく“オマエ気に入られたんだよ”とのこと。なるほどそういうことかと納得したがわたしにはそんな趣味はないのである。結局ホテルのバーで一杯おごって明日朝出発する旨と夜のお供はできないとやんわりと伝えた。残念そうな彼の表情が印象的だったがそんな下心があって手伝ってくれていたなんて思ってもみなかった。香港でのほろ苦い体験だった。