最も注目を集めていた先日の米GDPの好結果により103円をつけたドル円。しかし、中味を見れば単に在庫が増えただけの事、更に好調だった自動車販売もかつて問題になったサブプライムローンによる購入が大半で決して賃金上昇による消費加速ではなかった。最近の雇用統計同様に表面上の数値は良いが中味が薄いと言う事に変わりはない。昨日は米国株がようやく大幅に下落、ところがドル円は下がるどころかむしろ上昇。おかしいと思っている方、これは本物の円安トレンド再開と勘違いをしている方様々だと思う。先般のブログのタイトルで“アベノミクス相場再開”と皮肉タップリに書いたが、これは単に米早期利上げ期待によるドル買い相場である。最近のドル円は長期債より短期債(2年もの)と連動している。そういう意味ではドルインデックスと米2年債利回りを見ていればドル円の値動きも納得できる。別に年金筋の買いによるものではない。ところで、利上げ=ドル高という一般論通りにレートが動くのか過去のFRBによる利上げと利下げ局面でのドル円の値動きを詳しく調べてみた。1990年からの2008年の最後の利下げ(以降は据え置き)まで見てみたところ、面白い事に利下げ局面では利下げ観測中はドル高円安が加速していた。そして、実際に利下げが始まるとドル安円高になっていた。反対に利上げ観測中はドル高円安が一旦逆方向に振れ(円高に)利上げ数ヶ月前に再びドル高が加速、実際に利上げが始まるとむしろドル安円高になっていた。利上げ期間中に順調にドル高円安が進行したのは2005年だけ。だから利上げ=ドル買いという固定観念は禁物だ。ちなみに利上げ通貨のNZドルも9ヶ月にわたって利上げ観測買いが続いたが、実際の利上げが始まるとレンジ相場になり現在は買われすぎの調整が始まっている模様。なかなか一般論通りには動かない相場だから難しい。直近では103円目前のドル円もドルインデックスと短期債が下げ基調に転じれば再び101円に逆戻りする可能性が高い。