一昨日ユーチューブで海外の映画をいろいろと閲覧していたら興味深い作品を発見。実在したイギリスSOE(特殊作戦部隊)の女スパイ、ヴィオレット・サヴォーの伝記映画である。タイトルは“Carve her name with pride”で日本でもスパイ戦線というタイトルで公開されていたらしい。それにしてもこの女性のヒストリーはとてもドラマチックで凄い。夫が北アフリカで戦死した後、復讐心に燃えた彼女はイギリスのSOEに入隊し猛訓練を受けてフランスに落下傘降下。そして現地のレジスタンスと共に破壊工作の任務を遂行、その後ドイツ軍に捕まって収容所で獄死という誠に劇的な生涯だったようだ。うら若き23歳の美しい女性なのだからそんな危険な世界に入らずともイギリスにいればもっと幸せな人生があったろうにと思うが、こういう人物が歴史の狭間に登場するのは実に面白い。それにしてもこの映画のクライマックスシーンではドイツ軍部隊に見つかってレジスタンスの男性と2人で逃亡するのだが、彼女一人でドイツ軍の装甲車を破壊し、追ってのドイツ兵をステンガン(自動小銃)で10名以上射殺し、最後には弾丸を撃ちつくして逮捕されてしまう。わたし的には、さすがは凄い女闘士、SOE所属は違うな!などと感動してしまったのだが、後でよく調べてみたらこの“ステンガンストーリー”は実は完全なフィクションだった模様。実際に彼女が逮捕された時には武器は持っておらず銃撃戦もなかったそうだ。一緒に逃げたレジスタンス男性の証言とドイツ側の資料にも逮捕時に死傷者が出た記録が無いので完全に創作だった事が裏付けられている。まあ、こんな劇的な女性の物語だから少しくらい脚色したくなる気持ちはわかるが、この話、全部で4回も手直しが加えられたというのはちょっと面白い。興味のある方は是非ご覧下さい。
https://www.youtube.com/watch?v=3v_UU9ldPkA
(クライマックスシーンのみ)