ジェフ・ベゾス 果てなき野望/日経BP社

¥1,890
Amazon.co.jp

<総評>
★★☆☆☆


<感想>
自分はamazonでかなり買っている方だし、サービスは好感を持っている。
そのため本書がベゾスの協力のもと出版された本であるということと
2013年にアメリカでかなり売れたという話題性も含め、前々から
気になっていたので、和訳版が出て速攻読んだ…が期待ほどおもしろくはなかった。
話が長いの一言に尽きる。
最後まで読むのに気合いが入り、何度も断念が頭をよぎった。
ところどころ面白い話もあるが、全部読むほどではない。


<概要>
ざくっと印象に残った部分について記述する。

○経営者というのは自分の得意なパターンがあって、自分のやり方
でしかダンスが踊れないのが普通。初めてCEOになった人は特にそう。
しかしベゾスは、「どれほどの犠牲を払ってでも全速力で成長する」
というパターンから、「利益や効率を追求する」のへ変貌をやってのけた。

○イノベーションのジレンマを愛読していたそうだが実践してみせた。
他人に食われるくらいなら、自分で食った方がずっとマシ。
コダックのようにはなりたくない。

→コダックは70年代にデジタルカメラを開発したが、本業の利益率が
高かったため、利益率が低くどうなるかわからない新規事業分野の
立ち上げに二の足を踏んでしまった。

電子書籍の成功にはこれとアップルの恐怖がKindleを後押しした。
成功させるにはサービス開始時に10万タイトルが必要とベゾスが決めていた
ことから、出版社を脅しながら電子化を急がせる手法は生々しく書かれていた。
更に販売価格を9.99ドルという採算割れの値段で決めていたことを
伏せていたのもかなり汚いやり方と感じた。しかし、そういう下地があってこその
事業の成功とも言えるのは間違いない。果たして日系企業にそこまでやる力と
したたかさ、そして覚悟があるのだろうかとふと思ってしまった。

○ビジョナリー・カンパニー2を愛読してた。
最初は買収しまくっていてわけのわからない状態で、失敗も多かったが
この本より、やり方を考えるようになったみたいだ。

「良循環を必ず確立してから買収しなければならない。」というのは手本になる。
→買収は弾み車の勢いを増すためのものであり、弾み車を回し始めるため
のものではない。

靴・アパレルへの進出を図っていたアマゾンにとってのザッポス・ドット・コム
買収がその例である。
アマゾンでエンドレス・ドット・コムを立ち上げ配送条件などで徹底的に
対抗して最終的には買収にこぎつけた。
ここらへんのやり方もかなり強引だ。しかし、ここまでやり組めるほど日系企業に
度胸があるかというとどうかとも思ってしまった。これが世界を動かすということ
なんだろう。

○クールかクールじゃないか。

不作法なのはクールじゃない。
小さな相手をたたきつぶすのはクールじゃない。
成功者の後追いはクールじゃない。
若いのはクールだ。
リスクを取るのはクールだ。
勝つのはクールだ。
愛想がいいのはクールだ。
みんなが共感を覚えない大きい相手を打ち負かすのはクールだ。
発明するのはクールだ。
未踏の地を探検するのはクールだ。
征服するのはクールじゃない。
ライバルばかりに気にするのはクールじゃない。
信者がいろいろできるように支援するのはクールだ。
自社で価値を独占するのはクールじゃない。
リーダーシップはクールだ。
信念はクールだ。
率直なのはクールだ。
大衆に迎合するのはクールじゃない。
偽善はクールじゃない。
真正なのはクールだ。
大きく考えるのはクールだ。
意外なことはクールだ。
伝道師はクールだ。
命の亡者はクールじゃない。

○気骨を持て
-反論し、コミットしろ-
リーダーには、賛同できないとき、まっとうなやり方で決定に異を唱えることが
求められる。そうするのは気が進まない場合や大変だと思われる場合も、である。
リーダーは、信念を持ってねばり強く行動しなければならない。
社会的結束を優先して妥協するなどもってのほかだ。
そして、リーダーたる者、最終決定が下されたら、それに全力で
コミットしなければならない。

○倹約
顧客にとって意味のないお金は使わないようにする。
倹約からは、臨機応変、自立、工夫が生まれる。
人員や予算規模、固定費が高く評価されることはない。