THE FIRST SLAM DUNK@Netflix
一世を風靡したバスケットボール漫画の金字塔が、数十年ぶりに映画化。
公開当時はプロモーションに本編映像を全く使用せず、ほぼ上記の内容だけで興行収入100億円を突破した異質の作品である。
自分自身原作直球世代ではあるのだが、実は然程ハマった記憶がない。
読んでなかったわけではないが、黄金期とされる週刊少年ジャンプの連載作品の一つ、というイメージである。
元々バスケットボールというスポーツに疎かったことと、結局未完であることで熱が上がりきらなかった記憶がある。
今回作品を観て感じたのは、正統派の大人のSLAM DUNKになっているな、という点である。
原作の主人公はバスケットボール初心者の桜木花道であるが、今作はチームメイトの高校二年生である宮城リョータにスポットを当てる。
これが非常に的確に働いており、かつてファンだった世代が感情移入の導入として的確な役割を担っている。
当たり前だがどこか漫画的だった花道という存在よりも、実は屈折した思いを抱えているリョータの方が現代性を持っているのだろう。
加えて、三年生コンビの赤木と三井も、その悩める部分が描かれている。
原作では赤木が城北バスケ部のキャプテンとして君臨してからが描かれていたが、
その目標と意識の高さから、孤独感を味わった経験を今作では見せてくれる。
三井に関しては、バスケットボールから遠ざかりながらも諦めきれない様子が描かれる。
すべては、大人になった今でも、普遍的に感じられる、社会での共生性の問題である。
その点を扱ったことで、大人のSLAM DUNKに昇華したのである。
目標まで、あと38本。