あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。 | Zatolog

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つれづれなるまゝに、日暮らし、硯に向ひて、心に移り行くよしなしごとを、そこはかとなく書きつくれば、怪しうこそ物狂ほしけれ。

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あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。@Amazon Prime Video


現代から太平洋戦争末期の日本にタイムスリップしてしまった女子高校生と、

間も無く特攻に出撃する若き軍人との触れ合いを描いた作品。


ストーリーは先が予想できるテンプレート的展開であることは否めない。

その上、全くもって救われない話である。

興行成績は悪くなかった作品だが、その中身はなんとも粗製と言わざるを得ない。


まず第一にリアリティの欠如がある。

これはタイムスリップという作劇上、作り手の都合の最たる手法を指摘するわけではない。

単純に、シングルマザーに育てられ反抗していた娘が、戦時下に放り込まれてもああはならないだろうという点である。

そもそも、その母親への反抗もいたって独りよがりな理解に苦しむ理由からくるもので、

その点も観客の感情を導入させることに失敗している。


第二に腑に落ちることのないモヤモヤ感である。

結局、主人公の百合はなぜあの時代に飛ばされたのか?

そもそも本当に飛ばされたのか?

百合にあてた手紙が資料館に保管されていたことから物理的に飛ばされていたのだろうが、

では、どうやって戻ってきたのか?

そもそもあの時代に行くことになった原因と理由は?


特筆すべきは、特攻隊員の一人を演じた伊藤健太郎の好演である。

失った信用を取り戻すのはこのご時世難しいとは思うが、是非また大きな作品の真ん中に立ってもらいたい。


目標まで、あと52本。