もののけ姫@Blu-ray
エミシの村に住む青年・アシタカは、村を襲ってきたタタリ神を退けた際にその呪いを受けてしまう。呪いを解くために西に向かい、旅の道中で狼に育てられた少女・サンと出会う。文明を発展させることと、この国の神々が棲まう自然との軋轢に直面するアシタカ。果たして自身に受けた呪いを断つことはできるのか。
公開当時、宮崎駿監督が広く一般に受け入れられた作品だったように思う。
それまでも『となりのトトロ』や『魔女の宅急便』などのマス向けの作品はあったが、あくまでコアなマーケットだった覚えがあるが、
この作品の製作サイドのプッシュぶりは凄まじかった。
ビデオ販売の際も、普段の相場の半額程度で流通させ、とにかく一般家庭に植えつけようという狙いがあふれていた。
斯くいう私も、高校生当時に安価なVHSビデオを手に入れた友人から借りてみたのが初見であった。
はじめはその話の難解さについていけなかったのを覚えている。
結果的になにをどうしたからアシタカの呪いは解けたのか、今ひとつわからなかった。
その後もなぜか折々に再見することがあり、公開から30年近く経った今でも描かれる課題の普遍性に驚き、
アシタカの行動は、今の国際問題を解決する糸口になる気がするから不思議だ。
サンを育てた犬神・モロに「お前にサンが救えるか」と問われたアシタカは、「わからない。でも、共に生きることはできる」と即座に答える。
元々この世を作った神々が共生することを諦めているのに対し、一人の人間でしかない者が真理を掴んでいる。
この逆転現象が、世界の歪みの根本的原因であるし、考えることの業である。
疑問を持たなければ悩みを覚えることがなく、悩みがなければ概念の崩壊は起こらない。
共に、「なぜあいつらはこんなことをしてくるんだろう?」という気づきをしたからこそ、諍いが起きるのである。
アシタカのように曇りなき眼で受け入れること、それこそが世界平和の第一歩ではないだろうか。
目標まで、あと58本。