花散里 感想と考察
※ネタバレを含みます。
※個人の感想、推測です。
◇黒吉と百合巻(黒須と百合)
書を趣味とする農民ってどんなのなの?と気になったので調べたら、「豪農」という部類になるらしく、幼い頃から読み書きを教わり下級武士よりも裕福だったそう。また、八犬伝は読んだり誰かと楽しむにはかなりの文字能力が必要みたい。なかなかの英才教育だったのだろうな。(どの書がいいか、と言っていたので八犬伝以外も手元にあるということ)
百合巻がついて読めるようになるの難しいのでは?と思うが、百合巻はそろばんできるのである。楽しく新しい世界の文字を覚えるのは難しくないだろうね。
あと、調べてて知ったのだけど、遊郭に初めて行く初見の農民が10年花魁(言い方合ってるかは別)をあてがってもらうのは本当はありえないらしいのよ。ただ、そこは"豪農"なのも影響して、VIPとしてお店にもてなし受けてたとみるがいいってGeminiが言ってた。
まぁ、それでも百合巻が文字覚えて一緒に八犬伝を楽しむまでには100回は通わないと行けない計算らしい。どおりで龍平に金を借りてたはずだよ。当時のニワトリ卵が高級品だとして、今より産む環境ではないから、一人分の稼ぎだけでは足らなかったんだね。遊郭が「岡場所」だとしても、まぁまぁな金額になるのは明白(岡場所での一回が、金2分 〜 1両弱 (現代価値:約5万 〜 10万円)らしい)
…それはそうと、人の金で遊郭行くのはどうなのよー?
百合巻の人生は壮絶、本人も地獄と言っていたので、周知の事実なんだが、幕末の時期、それまで裕福だった武家も貧困に陥っていたから、なおさら辛く貧しかったのだろう…。
貰われたあと数年の生活がどんなのかは語られなかったけど、また違う地獄なんじゃないかと想像してしまう。(それは黒吉と駆け落ち成功しても同じことではあると思う。)
演じられた吉田聖子さんがお綺麗というのもあるけど、障子の影と所作が美しくて見惚れてました(演技だし音だけなのわかってるのに脱いでる所作にドキッした)
普段から聖子さんの動く顔の演技(伝わるかな…)に感服してるんだけど、百合巻は花魁所作が合わさってとても雅だった。良いもの見せてもらいました。
黒吉が百合巻の言う”幸せ”に対して察しているわけではなく、その言葉そのままを受け取り自分が身を引いていた。僭越ながら、自分にも重なる部分が多少なりともあって、そのまま受け止めて、感謝だけ言うのわかるわ~と共感してました。両方の心情見えてるとこうも受け取り方がわかるんだねと思い知らされた。
黒吉のやりたいことはなんだったのなぁと思っていました。百合巻を連れ出して、お百合に桜を見せるのはわかる。そのあとはどうなんだろう。感情先行であまり先を見通していなかったように感じるな。それを感じ取って龍平も「お前たちはともに生きていけない」と言ったんじゃなかろうか。あぁでも、農作業と武道の稽古をしていたから強くなりたいというのもあったのかな。
現代パートでの、黒須、百合に関しては、お互いにどことなく感じるものがあったけど、決定打を最後まで言わなかったということになっていたけど、もしかしたら演じていない部分でもうすこし話があったのかもと思った。
◇龍、熊、里
龍平がいいやつでよう~友のために金貯めて遊郭付き合うし、友のために命はるし、友のために怒って、友のために酒をさそい、友を激励する、いい男だわ~!おしゃべりで義に熱いのすきだわ~!農作業に勤しんでその傍ら副業のタマゴ売りもするのは、商売上手ってことなのかも。
龍崎の顔が変わる父親の話し。父親とどんな間柄なのか気になる。
というのも、それまでの普段を語られないから想像でしかないけど、父親のしの理由を突き止めたいってある程度の家族関係ないとならないと思うのよ(あくまで経験則)。もしくは逆に「勝手にいなくなりやがって」もあるか?でも、同じ探偵してる時点で仲良いのかも。
本多さんの気づく表情、2回目の観劇で注視してみたらホント小さいワンポイントで他の演者を邪魔しないでも関わってくる素敵なお顔だったな。
・熊
扇子で刑事がとってもtrickです、ありがとうございます。
橋詰さんがスリムで細マッチョに見えるけど、キャライメージとしてはガタイ良くて筋肉ゴリラってのが強いのかなと。それならケンカ強いとかちょっと滑舌良くないとかがすんなり入ってくるのでね。
それにしても、熊八と牡丹のお話しはもっとみたいですね〜!後半「久々に見ました」と言っていた感じ、よく話す仲になっているのが感じられるのでね。
一緒に見た友人とも話したけど、吊り橋事変の後、熊八の心境を考えると居た堪れなくなる……絶対に相談役や番台を倒しに行ってたろう…
最後、「出ない方がいい」と判断するのも、単なる筋肉バカではないのが感じられて良いですね。
女性に緊張して変な感じになるの、昔の自分をみてるみたいで嫌いじゃないわ〜w
・園田、里子
元ヤン探偵、主人公に恋してる(猛烈アタック派閥)と、それってレギュラーヒロインじゃないですか!!!!!(シリーズものでよくある、ゲストヒロインがいるけどレギュラーヒロインとして主人公についていってる)
ふざける部分はこれでもかっておちゃらけるけど、所長のサポートや調査内容を報告する時には真っ当な探偵として役目をになっていたわね。元ヤンはどのくらいヤンキーだったんだろうな〜。そもそも、学校の先輩後輩って言ってたけど、警察学校とかなんかな?そうなると、ヤンキーからの警察学校、そして探偵という経歴になるな?(それって警察になりたいと思えるようなことがありましたよね!?絶対に!!)
里子は、園田から一変、王道の妹ちゃんで、「なんでぇ〜!?里子もいきたぁい!!」がもう、本当に、3人の妹やんって思いながら見てました。
チャンバラがとても楽しそうで、舞台はけた後も振りかぶってたのでとても笑いましたw
某作品のキーブレードの構え方だったのは、俺の気のせいかな?
吊り橋事変を阻止した世界線も見てみたい!!!!と思うが、幕末の怒涛の世の中を里子がどう生きていくか…
◇他、ささった台詞や演技
・芍薬姐さんの「理由なんてないのさ」が自分の中で色んなことにささって泣くじゃない感動を受けてました。太陽が赤いのも、月がまあるいのも、理由なんてない。
何かと理由つけて結論つけて仕事してるのが多いせいか、感情になんで?を求めるようになっていたんだなぁ、と気づきました。物語中、随一で好きな台詞かもしれない。
・あの、その、一条さんの悪役声が前々から好きで、なんなら、その悪役声で幼少期育ってきたんですが、千秋楽でスピーカー最前だったのもあって、低音の一条さんのわっるい声を浴びてたんです。
わっるい話する時はもちろんそうなんだけど、「…近う寄れ」(どちゃくそ低い大人の悪くエロさがある声)を身体全体で浴びたのは本当に堕ちるかと思った…!
もうね、あれは濡れる!!!
現代パートでゆうと、「もういらない…。いらないんだよ。」の言い方にゾクゾクしてた!
一条さんの悪役台詞ASMRでください〜!
・「いらない」「いらないんだよ」の演技、人間の怖い部分が出ていて大好きです
・黒須が、それまで"園田"って呼んでいるのに、鬼気迫るシーンで「さとみぃ!!!!」って呼んだのは胸を熱くしました…!好きじゃん!!!
・玉木~!!なんだいなんだい!!君はとても熱いヤツだったんだね~!!前日談を知りたくなるじゃないか!!
予想としては、過去パートで黒吉に読み聞かせをしてもらっていた猫だと思っています。現代パート冒頭の「米粒通粒のおにぎり(とても小さい)」も猫の手ならそのくらいのサイズかも!と思ったので。
演者お二人の演じ方もありつつ、土曜の帽子かぶっている姿が、耳を隠しているように見えてとてもよかったですね。
・番台さんの脅迫シーン、ものすごく怖かった。人間の恐ろしい部分、幕末の過酷な情景が反映されていた”それでも従うしかない地獄”を見事に表現していたなぁ。「そうだ、これはお話しだ」がさらに恐怖を煽っていた。。。
・椿姐さんも物語あるよね絶対に。古参って言ってたから、実は芍薬よりも年齢は上なのかな?もしくは同期?
花魁として秩序をまもり、決まりを徹底している反面、時折みせる悲しい顔には、「私だって、、、、」と言いたいことがある翳りがみえた気がします。
・草太、新八
歌は台本にないんかい!歌も怖かったけど、それがない「前の子はダメになっちゃったからねぇ」はもっと怖い!!
村長の息子として産まれなかったら、、、と考えたけど、ためらいもなく人に銃口向けれる人間は心底腐ってるな。現代でも過去でも天誅あってよかった。
現代でのやられ方は、生存なのかお陀仏なのか…。
現代の話も重いはずなんだけど、なかなか過去編に心を囚われるのです。
現代の振り返りもまたしたいな。
とても楽しみ、笑い、恐れ、悲しみ、感動した物語でした!
出会わせてくれた、藤本彩花さん、出演者の皆さん、トライディア運営、関わる全ての人に
ありがとう