「民法177条の第三者と悪意」 | ハードボイルド民法

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イラスト民法劇場第284回
冴子の百物語(18)

「怯える人形」

<一言民法講義>
「民法177条の第三者と悪意」
不動産の二重譲渡がなされ、権利者が二人になってしまった場合、民法は先に土地の所有名義を移した者(所有権移転登記を得た者)を当該不動産の所有権者にすることにしました

これを専門用語では「不動産の所有権を取得したことを第三者に対抗するには登記が必要である」と表現します。

この「第三者」は悪意(事情を知っていること)でもよいと解されています。

「事情を知っている」とは、自分が買おうとしている不動産は既に別の人に売却されてしまっていることを知っていることを意味します。

例えば、Aが自己所有の甲土地をBに売却した後に、Cが甲土地が既にBに売却されてしまっていることを知りながらAから甲土地を買い、Bよりも先に甲土地の所有権移転登記を得たのなら、Cは甲土地所有権取得をBに対抗できる、つまり、Cが甲土地の所有権者になれるのです。

民法177条「不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない。」