

米国のある非営利企業が「3Dプリンタで作成できる銃の設計データ」をネット上で公開し、波紋を呼んでいる。
▽誰でも銃が作成できる世の中に
ネットに接続できるパソコンと低コストのプラスチック、そして高性能3Dプリンタさえあれば、誰もが家で自由に銃を作成できるようになるとしたら――。
科学の発展に伴い、危機感がますます高まると感じるのではないだろうか?米非営利企業「Difense Distributed」はこのほどYouTubeに動画を投稿し、3Dプリンタで作成した銃の発砲に世界で初めて成功したと宣言、さらにこの銃の設計データをまもなくネット上で公表し、世界各国のネットユーザーが共有できるようにするとした。
銃の設計データ公開は何を意味するのだろうか?一部の政界関係者や銃規制団体は「犯罪の温床になる」「犯罪や暴力を助長するのではないか」と懸念を示している。
しかも、3Dプリンタ銃の危険性は殺傷力だけではない。
この銃は都市の各地にあるセキュリティーゲートの金属探知機を「すり抜ける」ことができ、犯人がいともたやすく侵入できるのだ。
この銃は、撃針が金属であるのを除き、他の部品は全てプラスチックでできている。
このほか、米国が1988年に公布した法律「Undetectable Firearms Act」に基づき、金属探知機で発見できるように6オンスの鋼鉄パーツを組み込むとしているが、設計データが一般大衆に解禁された場合、熱狂的な銃の愛好者が金属探知機から逃れるため故意にパーツを外す可能性を否定できるだろうか? 3Dプリンタ銃の開発責任者、「Difense Distributed」のコーディー・ウィルソン氏は、「この銃を設計した理由は巨大な市場ニーズだ。
銃を買うのは高すぎる。
コストを抑えて自分で作成した方が良い。
3Dプリンタを持つ人なら、我々のウェブサイトから設計データをダウンロードすれば、誰でも自分で銃を作成できるようになる。
科学技術は人々の夢を実現させるものだ。
失敗を恐れ、考えることを止めてはならない。
銃の氾濫が人類にリスクをもたらす可能性はあるが、だからといってやらない理由にはならない」と語る。
3Dプリンタ銃をめぐる議論はますます白熱化している。
「Difense Distributed」のウェブサイトは、世界に対して鋭い質問を投げかけている。
「世界の誰もが銃を製造できるようになる。政府はこの状況にいかに対応するべきなのだろうか」――。
米ATF(アルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局)の関係者は3Dプリンタで作成した銃について、「現行の法律では取り締まりの対象ではなく、米国では合法」としている。
これを受け、サンディフック小学校銃乱射事件のショックもさめやらぬ中、銃規制派の懸念は高まっている。
ニューヨークの民間銃規制団体のメンバーは、「3Dプリンタ銃が合法化されて喜ぶのは犯罪者や精神病患者、そして家庭内暴力者だ。
年端もいかない子供が家庭内で惨事を引き起こす可能性もある」と語る。
[defdist]
Defense Distributedはインターネットを媒体にした武器の開発と情報提供を目指す団体。
[ABC NEWS]