子育てをしていると、つい正解を探してしまいます
この育て方がいい。
この声かけがいい。
怒らないほうがいい。
SNSを見れば、素敵な家庭やキラキラした子育てばかりが目に入ります。
でも私は今、声を大にして言いたいんです。
完璧な親なんて、いません
私自身、親になった頃は「親は完璧なもの」だと思っていました。
でも実際に自分が親になってみると、そんなことはありませんでした。
親もただの人間です。
失敗もするし、悩みもするし、時には心が折れそうになることもあります。
実は私も、子育て中に一度、すべてを投げ出したくなったことがあります
年末のことでした。
毎年恒例のおせち料理を作っている最中、突然、何もかも嫌になってしまったんです。
子育て。
夫婦関係。
家計のこと。
周りへの気遣い。
今となっては「これが原因」と言えるものはありません
ただ、いろんなことが積み重なっていたのでしょう。
当時は夫の会社の業績も悪く、ボーナス払いにも影響が出るほどでした。
私も子どもを連れて保険会社で働いていました。
外回りに出る時には、事務所の方がベビーカーの子どもを見てくださることもありました
今思えば、本当にたくさんの人に助けられていたのだと思います。
それでも当時の私は、
仕事も頑張らなきゃ。
子育ても頑張らなきゃ。
家事もしなきゃ。
そんなふうに、一人で背負い込みすぎていました。
そしてある日、心の糸がぷつんと切れてしまったのです。
今振り返ると、
「がんばりすぎた」
ただそれだけだったように思います。
もしあの頃の自分に会えるなら、
「もっと力を抜いていいよ」
そう伝えたいです。
そしてもう一つ。
悩みを話せる場所を作ってほしい。
そう伝えたいです。
周りの人が幸せそうに見えるのは当たり前なんです。
だって、みんな外ではそう見えるようにしているから。
SNSも同じです。
良いところを見せる場所です。
だから比べなくていい。
本当はどこの家庭にも悩みがあります。
夫婦だって理想どおりではありません。
結婚はゴールではなく、二人で作り上げていくもの。
どちらか一人だけが頑張り続ければいいものでもありません。
そして子育ても同じです。
子どもを理想どおりに育てようとしても、うまくはいきません。
子どもは親の言う通りには育たないからです。
でも、親の生き方はちゃんと見ています。
だから完璧な親である必要はないと思うのです。
失敗する姿を見せてもいい。
悩む姿を見せてもいい。
むしろ、そういう姿から学ぶこともあるのではないでしょうか。
実際に私は、子育ての大切なことを息子から教えてもらいました。
学童でこんなことをする子どもがいて、つい注意しちゃった話をしたとき
中学生の頃につらい経験をした息子が私に言ったことがあります。
「お母さんは注意する前に話を聞いてる?」
「そのあと一緒に考えてる?」
その言葉にハッとしました。
ずっと大切にしていたはずなのに。「どうだったかな?」と。
最近「怒らない教育」という言葉も耳にします。
でも私は今でも思います。
怒ることと叱ることは違う。
大切なのは、まず話を聞くこと。
なぜそうしたのか理由を聞くこと。
そして、一緒に考えること。
小学生の時期は、人としての土台を作る大切な時期です。
だからこそ、いけないことはいけないと伝える。
その判断をまだ数年しか生きていないからたまに間違えることもある。
だから理由を聞く。
どうすればよかったかを一緒に考える。
その積み重ねが、人としての優しさや思いやりにつながっていくのだと思います。
正しい道なんて、誰にもわかりません。
親にもわからないし、先生にもわからない。
わかるのは、善いことか悪いことか、そのくらいです。
悪いことはきちんと伝えるということも必要。
勘違いしがちだけど、怒らない教育はただ怒らないのではない。
そのうえで
私は、
寄り添うこと。
話を聞くこと。
一緒に考えること。
そして信じて見守ること。
それを大切にしたいと思っています。
ありがたいことに、今の私の周りには素敵な人がたくさんいます。
50代半ばになった今も、新しい出会いがあります。
人生の先輩方から学ぶこともあります。
そして今は、動画編集の仕事をしながら、サークル仲間と慰問コンサートの練習をしています。
児童福祉施設や高齢者施設で演奏する予定です。
みんなで知恵を出し合いながら準備をしている時間が、とても楽しいんです。
振り返れば、私の人生は一人で頑張ってきた人生ではありませんでした。
たくさんの人に助けられ、支えられてきました。
だからもし今、子育てや仕事や家庭のことで苦しくなっている方がいたら伝えたいです。
一人で抱え込まなくていい。
完璧じゃなくていい。
助けを求めてもいい。
そして何より、
子どもを信じてあげてください。
家庭だけは、子どもにとって安心して帰れる場所であってほしい。
シングルでもいい。
祖父母でもいい。
親代わりの誰かでもいい。
たった一人でいいから、
「あなたを信じているよ」
と言ってくれる大人がいてほしい。
長い人生の中では、苦しい時期もあります。
でも、いつか振り返った時に、
「あの時はいろいろあったけど、幸せだったな」
そう思えたら十分じゃないでしょうか。
だから今日も少し肩の力を抜いて。
完璧な親を目指すより、
子どもを信じる親でいたい。
私はそう思います。