奥田 英朗著 (講談社文庫) 『ガール』
あらすじ:わたし、まだオッケーかな。ガールでいることを、そろそろやめたほうがいいのかな。滝川由紀子、32歳。仕事も順調、おしゃれも楽しい。でも、ふとした時に、ブルーになっちゃう(表題作)。ほか、働く女子の気持ちをありえないほど描き込み、話題騒然となった短編集。あなたと彼女のことが、よくわかります。 |
奥田さんの作品は『インザプール』を読んですっごく面白かった。精神科の伊良部先生と露出狂の看護士、そこに診察にくる患者の関係がなんとも痛快で面白かったです。
この本は後輩に「私達の未来が書かれていました!!」と目を輝かせて勧めてくれた本。
うん。確かに私の未来が書かれたあった(30代+独身+OL)。でも後輩ちゃん・・・アナタ、30までには結婚する!って言ってなかったっけ?
自分の未来が書かれてありましたよ! という彼女の言葉に若干矛盾を感じました(笑)
奥田さんって男性だよね?
まずその詳細な観察眼とファッション観察力におみそれしやした!!
あぁ~これは未来の自分だ・・・と本気で思いながら読みましたもの。
男女平等といってもやっぱり女性は結婚するもの・・・という概念は未だ根強いし、独身でいたくても外野がなんとなくうるさい。まぁ男性だって多分周りからのせっつきがうるさいと思うけど、女性ほどプレッシャーってないんじゃないのかなぁ(間違ってたらすみません)。
私の会社も旧体制だし、私の同期周辺は結婚が早かったのもあって「バステトさんももうそろそろ・・・」という声がちらほらと(笑)
心の中では「うるっせーーーーーーーーーー!!!!」と思いつつ、「結婚なんてしませんってば!」と言ってもやっぱりことある事に言われるのは結構地味にストレス溜まります(^^;)
本書の女性達には勇気をもらえます。明日も頑張ろう!って気にさせてもらるし、ちょっと涙も出てくる。
強いて言えば、ここに出てくる女性達は大企業で働いていて平均よりも高めのお給料をもらっていて(一人なんて家賃16万!)バリバリ第一線で働いている女性達なんですよね。。もうちょっと中小企業の事務職の女性も書いて欲しかったわー
クラス会での一言がすごく印象的でした
きっとみんな焦ってるし、人生の半分はブルーだよ。既婚でも、独身でも、子供がいてもいなくても
深く頷きました。そうだよね。独身でも既婚でも子どもがいてもいなくても、誰にでも悩みはある。それが例え他人からは贅沢な悩みだとしても