島本 理生著 ナラタージュ | バステトの本ブログ

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 土日で荷造りするハズがサッパリ。アレもない、コレもない~で・・・本当は休みの日なんだから買い出しに行く絶好のチャンスだったのにも関わらず、家でテキスト開いちゃいちゃったり猫と遊んでしまったり、和室で昼寝しちゃったりでちっとも進みやしない!!

 困ったわ。。今日は上司が出先から直帰の予定なので定時に帰って必要なものを買い足そうと思います。

ナラタージュ 島本 理生著 (角川文庫) 『ナラタージュ』
 あらすじ:お願いだから私を壊して、帰れないところまで連れていって見捨てて、あなたにはそうする義務がある―大学二年の春、母校の演劇部顧問で、思いを寄せていた葉山先生から電話がかかってきた。泉はときめきと同時に、卒業前のある出来事を思い出す。後輩たちの舞台に客演を頼まれた彼女は、先生への思いを再認識する。そして彼の中にも、消せない炎がまぎれもなくあることを知った泉は―。早熟の天才少女小説家、若き日の絶唱ともいえる恋愛文学。



 またしても後輩ちゃんから借りた本。ハジメマシテの作家さんだ。

今、後輩ちゃんは私の同期に一直線(かなりの回数を告白してそのたびに撃沈しているのですが・・・)な想いを抱えているため、滅多に読まない恋愛小説を私にも貸してくれました。


普段ホラーとかドロドロ人間関係とかスプラッタが大好きな後輩ちゃんが!!!(驚) 

 恋の威力に若干たじろぎ気味です

 すごく良い子だし乙女な雰囲気なのになぁ。。私の同期は贅沢だわ

 恋愛の”れ”の字とも縁のない私ですから、今後の(?)勉強になるかと思い会社帰りの電車の中で黙々と読みました。

 うーん。巧い下手というよりも、ストーリー全体にもやがかかっているような印象 としか言えないかもなぁ。
 これは相当見解が分かれる本だと思います。

 えーと、主人公の泉と高校の先生の葉山先生との恋愛小説なんですけどねぇ。。この葉山先生ってのがハッキリしない男性で色々隠し事していまして泉が告白しても、僕は君を幸せにできない とか言って遠ざけるのかと思いきや、君しか分かってくれる人がいない とか、君の声を電話で聞くのが好きだ とか!!!

『風と共に去りぬ』のアシュレーのようなまるっきり弱っちい男性なのです!!

 一見ミステリアスで陰を抱えた大人の男性 と惑わされるけど、実際こんな男がいたら私ならキレて殴り倒すと思う(こういう思考回路だからダメなのよね、私・・)

 諦めようと思えば寄り添うように近づき、近づこうとすれば すっと引く 波のような関係を高校を卒業しても悶々と繰り返すこの二人。うーん。切ないと言えば切ないけど、葉山先生の秘密ってのが別に全然深刻(いや、深刻か。。)じゃないっていうか「ここまでひた隠しにする必要ある?」と首を傾げる程度の秘密なんですよね。だからこの二人の関係のスパイスとしてはイマイチ弱いんだよなぁー

 さらにこの泉、男運が悪い!確かに私も小野君(客演を頼まれた仲間の一人)は物腰が柔らかい男性だとは思ったけど、自分に芯のない人の発言が目立つなぁーと思って読んでいたら案の定・・・うーん。だんだん泉が可哀相になってきた

 あと、なんの付箋にもならないドイツ旅行の話しとか別にいらなかったと思うんだけど。

 このモヤモヤするストーリーは作者の計算でこういう雰囲気になったっていうよりかは構成が全体的に甘いからだと思う。シメの部分がないからモヤがかかって図らずも夢のような雰囲気になっちゃったんだと思うな。