最近、記事の更新頻度が減っているうえに、キリムやてぬぐいのお話が多くて、バスク屋さんではなく、キリム屋さんやてぬぐい屋さんになったのか、と思った方も多かったのではないでしょうか。

 

こころを入れ替えてバスク屋さんの復活です。

 

※ キリムや他の染色も勉強していきますが、本業に関する記事が少なかったのを反省します。

 

まずは、4月に連続で投稿していた、木版の実験シリーズの続きから。

 

トカットでは、輪切りにして、二年乾燥させた菩提樹の木を使っていましたが、それは日本では入手困難です。

 

もっと簡単に手に入るものはないか、また彫りやすいものはないか、といろいろな素材で試していました。

 

詳細は四月の記事をご参照ください。

 

さて、本日チャレンジするのは、ある年代以上の日本人にはおなじみのあの年賀状の時期によく登場したものです。

 

 

じゃーん。版木と、彫刻刀。

 

まずは、彫刻刀でチャレンジ。

 

 

別素材の実験で、スチロールを使っていましたが、やはり、スチロールは柔らかいので、カーボンコピーとか、4Bの鉛筆で書いてもへこんでしまいましたが、木だと、この工程はとても楽。

 

 

さっそくほりはじめ・・・・。

 

彫刻刀の使い方をすっかり忘れてしまってました。

 

つい、バスクの木版彫りと同じように彫ってしまって、深く刃を入れてしまいます。そうすると木の繊維がじゃまになり・・・。

 

 

とりあえず、それ以外の部分は、浅く浅く彫っていって、なんとか彫り終わり。

 

試し刷りしてみますかね。

 

 

えーっと。木版ぽいといえばそうなんだけど、、、

 

これ、版画ですよね?

 

全部版画用の道具を使っているのですから、当たり前なんですけど、

版画にしかみえない。

 

彫刻刀で彫る版画と、木版のバスクのどこが違うのか、と言われると、難しいんですけど、私の中では、のびやかな曲線の部分かな、と思っています。

 

私の彫刻刀での技量不足も多いにあるのですが、これを練習しても、版画以上でも以下でもない。

 

当たり前のことを悟った実験でした。

 

次は、トカットの職人さんに作ってもらった、バスク用のナイフを使ってこの版木を彫ってみようと思います。

 

この版画から変わるのか、変わらないのか、乞うご期待。