てぬぐいの手染め体験レポート、今回はいよいよ染色編です。

 

前回までの記事で、布に型を使って糊付けしました。

 

次は、染色用の台にのせます。

 

注染という、てぬぐいで使う染色方法では、染色用の液を注入し、そめあげます。

 

この台には、一瞬で、中を真空にして、染料を布に深くしみこませる機器がとりつけられています。

 

台の上にのせたら、写真のような生クリーム絞りのような器具を使って、糊をのせていきます。

 

 

このように、色ごとに、糊で囲いを作り、他のところへ液がいかないようにするのです。

 

 

糊で囲いおわったら、その囲いごとに、じょうろのような容器にいれた染料を注いでいきます。

 

一つおわるごとに、機械台を操作して、染料をしみこませていきます。

 

 

緑色の染料液を注いだ部分が葉の部分、その他が花の色になります。

 

 

これが今回のメインイベント。

 

注染を同時に二色を使って行う方法です。

 

同系色の濃淡二色や、別の色二色、場合によっては、二人がかりで三食同時に行うこともあるそうです。

 

隣接した二つの囲いの中に、別の二色を同時にそそぐことで、糊の囲いの下は、染料が微妙に混じりあい、「ぼかし」の状態になるのです。

 

この場合は、二つの囲いを同時にはじめ、ほぼ同時に終了させませす。

 

その後に、機器を操作して、染料を布にしみこませます。

 

 

一番上の捨て布を取ってみると・・・・

 

黄色の部分が一番初めに型紙に沿って糊をのばした部分です。

 

それ以外の部分は、染料がしみこんでいます。

 

これを、今回は硫化系の染料だったので、酢酸をかけて中和させ、水洗いで、糊をおとします。

 

それをしぼってのばすと・・・

 

 

手ぬぐい用の反物ができました。

 

ぼかしの部分もうまくいっています。

 

これをてぬぐい一枚一枚の長さに切り分けてできあがりです。

 

これからの季節にふさわしい、紫陽花の手ぬぐいのできあがりです。

 

自分で型を作るところからもう一度やりたいと思う、素敵な体験でした。