これは、近くの普通科高校の入学説明会で聞いた話です。
その場の空気が、一瞬で凍りついたといいます。
「あなたたちはトヨタには就職できません」
進路の説明の中で、先生がこう言ったそうです。
「あなたたちは、トヨタなどの一流企業には就職できません」
この言葉に、 生徒よりも親のほうがショックを受けていたと聞きました。
先生の言っていることは、実は筋が通っている
話を聞いていくと、 先生の言いたかったことはこういうことだと思います。
- 普通科を選んだ = 大学進学ルートを選んだ
- 一流企業に行くには一流大学が必要
- だから「普通科を選んだなら頑張れ」
理屈としては、間違っていません。 悪意があったわけでもないでしょう。
でも、その普通科は進学校ではない
問題はここです。
その学校は、いわゆる偏差値の高い進学校ではない。 受験環境も強くない。 それでも「一流大 → 一流企業」のルートを前提に話が進む。
このズレに、親は不安になります。
さらに大きな矛盾がある
実はこの地域では、 近くの工業系高校からトヨタなどの大企業に就職する例があるそうです。
| 普通科 | 工業系高校 |
| 大学進学が前提 | 高卒就職ルートが強い |
| 一流大に行けなければ不利 | 大企業への推薦実績あり |
つまり地方では、
「普通科」より「工業系高校」のほうが、
一流企業への近道になることがある
という現実があるのです。
だから田舎の親は、現実的な高校を勧める
こうした状況を知っているからこそ、 地方の親はこう考えます。
「大学より、就職で有利な高校のほうが安全なのでは?」
これは学歴を軽視しているのではありません。 子どもの“出口”を確保したいだけなのです。
普通科を選んだのだから頑張れ。
その言葉の裏には、地方の現実との大きなズレがある。
だからこそ、田舎の進路は「大学」だけでなく
「どこに就職できるか」まで含めて考える必要があるのです。