すれ違うあの人は

いつも悲しいかおりがした


雨にぬれたような

行き場のない悲しみがあふれていた


ぼくはすれ違うたびに

なぜか体が重くなるのだった


なぜこんなに近くにいるのに

なぜこんなに想っているのに

きみを助けられないんだろう・・・?


ある日、ぼくはきみに触れようとした


あともう少しで

ほんの少しの距離なのに


きみに触れることさえ出来なかった


またぼくの体が重くなる


助けたい

きみに笑ってほしい


ただそれだけなのに・・・


現実とは

なぜこんなにも辛く、悲しいものなんだろう


現実とは

なぜこんなにも思い描くようにいかないのだろう