ベーシストの森田悠介です。こんにちは。


思うところあって、僕のメイン楽器である
PHOENIX (フェニックス)PH-3カスタムを、改造しました。
既にライブで2回ほど使用しましたが、結果から言うと大成功です。

今回は特にマニアックな記事になると思いますが記録として書いておこうと思います。



もともとこの楽器はハムバッカーのピックアップを標準に考えられています。
僕のモデルには僕が以前に使用していたTUNE製の、今は廃盤となっているGAPというモデルに搭載されていたハムバッカーのピックアップを移植して載せていました。
これを、手元のミニスイッチでシリーズやパラレル、シングルの配線を切り替えできるようにして使っていました。

しかしこのところ、TUNE社からお借りしているPHOENIX製の初号機であるPH-5というモデルをレコーディングやライブで使用したところ、
どうも素晴らしく音ヌケが良い。
共演者にも評判である。

その楽器に積んであるのは、このPHOENIXというモデルの発足のきっかけにもなったという
シングルコイルのピックアップ「PH-1」
曰く「企業秘密である」というこれに目をつけた僕は、自分の33インチの楽器に搭載したときの音を想像しました。
これはいけるんじゃないかと。

その初号機と、今のメイン機の、良いとこ取りみたいにできるんじゃないか!と。

今までのハムの音も気に入っていたので、もったいない気もしたけど…
興味の方が勝って、改造に踏み切る事に!
(気に入らなきゃまたすぐに戻せば良いし…)
ってことで、


早速メーカーに相談、そしたらあっという間に返ってきました。


はい。
$ゆうすけ2012!!! なブログ

もともとハムが載ってたところにシングルを載せる訳で、
そりゃ、こうなりますね。

リクエストどおり、両方ブリッジ寄りにマウントしてます。
うーん、このマルハダカな感じもカスタム感が満載でカッコいいっちゃカッコいいが・・・

やはり今の演奏スタイルからするとこれではピックアップが高過ぎて弾き辛いので、
やはりフィンガーランプを作って、ついでに穴も隠れて一石二鳥、を狙ってみることにしました。

$ゆうすけ2012!!! なブログ
まずは黒檀(エボニー)の板を買ってきて、適度なサイズに切ります。(もちろん事前に採寸バッチリ)
今回は薄さ5mmを二枚重ねにして、1cmの厚さにしたらピックアップの高さとピッタリ合いました。

そして一生懸命削ります。カッターナイフでフロント側を根気よく丸め…
全体をヤスリ#240→#400→耐水#600
そして最後にクリアーラッカーで仕上げ



そしたらこうなります。部屋はシンナー臭くなります。要換気。。
$ゆうすけ2012!!! なブログ
なかなかきれい。ミカンは誰かが食べたのでしょう。


両面テープで装着
$ゆうすけ2012!!! なブログ


実にうまくハマりました。

これで見た目上にも、演奏面でもバッチリ安定しました。


肝心な"音"ですが、今回さらに大きなポイントとして、
内装のアクティブサーキットもすべて交換しました。

以前は非常時のためにパッシブとアクティブを切り替えできるサーキットにしていたのですが、

今回GZP-2というサーキットに変更。
これは本来PHOENIXのモデルには標準装備のものです。
特徴としてはフロントピックアップとリアピックアップの個別の出力をバックパネルで調整できるという点と、ミドルのノッチフィルターを回して、自分好みのサウンドに追い込めるという点です。

今回、リアの音量を若干大きめにブーストしたセッティングにしてやる事で、素晴らしいバランスを得ることができました。

これにより、センターのときでも気持ちのよい太いミドル感!
そして、普通はリアだけにするとバンドに混ざった時に音の線が細くなる印象があるのですが、それが解消されてクッキリとしたリアらしいブリブリのサウンドと気持ちのよいLow感の共存に成功する事ができたのです!そしてシングルならではの歯切れの良さが加わりました。


また、回線が大幅にシンプルになり、ミニスイッチ2つを撤去する事で
よりシンプルに操作が可能になりました。
パッシブアクティブの切り替え機構も無くなったので、
男らしさが増しました。


33インチの、レスポンスの速いこの楽器の特性を、さらに忠実にアウトプットしてくれるセッティングとなりました。



何せこのシングルピックアップは素晴らしい!ということが再確認できました。


これと同じピックアップの34インチ初号機を、レコーディングではふんだんに使ったので
こんど発売のai kuwabara trio projectのアルバムは是非その音の違いも聴いてもらえたらと思っています。
もちろん以前の状態の33インチも使用して、楽曲のテイストによって使い分けています。
どちらも本当に良い音で録れたと思います!


溶け込むような~それでいて歯切れのあるシングルの音♪

多彩な味付けが可能でパンチのあるハムの音♪


いやぁ~楽器って面白いね!