ストラップ デコレーションあれこれ | ベーシストとエフェクター

ストラップ デコレーションあれこれ

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三寒四温とはよく言ったもので、春分以降、春めいた日があったとおもったら、次は寒波。でも、こう波が大き過ぎると、なかなか体も馴染めませんね。


さて、年初のセッションライブ、浦安ベイシティマラソン(ハーフ)、東京マラソン(フル)、子供の卒業式等など、一通りイベントも終わり、気持ちも新たに
新年度を迎えるべく、仕事は追い込みをかけている、そんな状況です。


今回はちょっと趣向を変えて、ストラップに注目してみたいと思います。ストラップ、というと、まず最初に思い浮かべるのはケータイストラップだと思いますが、ここで取り上げようと思っているのは、「ベース用のストラップ」です。


世代や演奏するジャンルによっては、ストラップに気を遣われる方もいらっしゃると思いますが、少なからずベーシストに限って言えば、「機能最優先」あるいは「気にしたこともない」という方々が多いのではないかと思います。事実、自分もベースを弾き始めて30年近く経ちますが、中高生のときに服とのカラーコーディネートを気にしたくらいで、以降は、完全に機能優先に走っておりました。


これは無理もないことと思います。そもそも30年前というと、今のようにいろんなストラップのチョイスがあった訳ではなく、色も限られており、素材も布地かビニール、革、その程度だったかと思います。また、エレキベースという楽器の性質上、本来的にエレキギターよりも重いことと、多弦化やスケール拡大に伴い、更に重量増に拍車がかかったことが、その理由として挙げられると思います。そんな中、20年数年前、肩に当たるパッド部分に羊革(羊毛付き)を使用したフカフカのKEN SMITHストラップを発見したときは、革命的とさえ思えたのを記憶しております。当時のKEN SMITHストラップは黒と茶しかなかったのですが、当時のベース(TUNE)のハードウェアが黒であったということで、機能優先でずっとこの黒スミスを使っておりました。


ところが、サムベースの6弦だと、重量が6kg近く(ウェンジ仕様の91年製は6kg over)の超重量級。さすがの黒スミスでも、30分も立っていると腰が痛くなります。そこで真っ先に飛びついたのが、評判だった「comfort strapp」です。ネオプレンで作ったストラップで、売り文句の通り、ベースをぶら下げるのではなく、ストラップで引き揚げる感覚。Roger Sadowskyなどが推薦していたことで一気に市場に広がったような感があります。ネオプレンというのは、スポーツ障害の治療やリハビリにも使われる素材で、自分もスポーツで酷使した膝のケアをするときなどに良く使っている、プニプニの素材です。まあ、ネオプレン自体はどうということは無い、もはや世間一般に普及しているものですが、これでストラップを作ってしまおうという発想がすごいなと、当時思いました。


で、それ以降はこのcomfort strappを複数本調達して、ほとんどの楽器に使っていましたが、楽器店に行って、たまたまストラップを見ていたら、なんと最近のストラップは派手になっていて、多種多様なものが売り出されていることに今更ながら気付きました。カラフルなのはもちろんのこと、リベット打ち、樹脂性の鉄条網付き、フェイクファー等々・・・ ストラップメーカーの売り文句は「wear」となっています。この事実に大きな衝撃を受けた次第です。ステージに立つときは、普段着っぽい服であっても、メンバーとテイストを合わせるように事前に話をしたり、もちろん靴やアクセサリーなど、気を遣うわけです。もちろん楽器には、セッティングを含め細心の注意を払います。ところがストラップに対してはなんとまあ無頓着なこと。ストラップメーカーの言う通り、ストラップというのは目に付くものなので、衣装と同様、気を遣うべきものという意識が沸いて来ました。


ところが、その手のストラップというのは、大抵、良くある廉価なストラップにデコレーションを施したもの。要は、見た目がカッコ良くとも、機能的には6kgのベースをぶら下げるには明らかに役不足に映ります。しかも、その割りに何気に高価だったりします。


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よし、そういうことなら自分で作ってしまえ、ということで、作ったのが、写真の2本です(笑)  ベース素材は、愛用しているcomfort strapp。それに、手芸店で調達したプードル調フェイクファーと、反射の角度で色目が変わるスパンコールを、それぞれ縫い付けました。comfort strappそのものは高価なのですが、デコレーションに使った金額はファーとスパンコールを合せても1,000円ちょっと。豪雨で外を走れず、子供勉強中でベースを弾くと怒られる、そんな状況でやることなかった中、1時間くらいで作ってみましたが、それなりの出来で、いろんな意味で大満足です。


さあ次のステージが楽しみ・・・ と思っていたら、家族から「カッコ悪い」との声が・・・  ''70~'80のファンクムーブメントに通ずるこの「ダサかっこ良さ」が分からないとは(汗)