■コンボベースアンプ :SWR workingman's 10 epifani仕様 | ベーシストとエフェクター

■コンボベースアンプ :SWR workingman's 10 epifani仕様

ベーシストとエフェクター-Workingman's10

先日、ヘビー級アンプ、Aguilar DB750を購入したこともあり、アコースティックユニットで小規模なハコでライブを行う場合は、なかなかこのアンプを持ち込むことも出来ないので・・・ ということで、スモールコンボならコレ、と決めていた、SWR workingman's 10を調達いたしました。


物自体はかなり古いもので、おそらく10年近く前のものだと思います。この当時のSWRは、Fender傘下に入る以前であり、チューブ・トランジスタに限らず、品質の良さを高く評価されていた時代(その職人気質故に、会社の経営・運営という面では苦しい事情もあったのではと推察しますが)。その時代のものを探していたということもあり、なかなか玉がなく、だいぶ時間がかかってしまいましたが、ようやく手に入れることが出来ました。


スペックはこんな感じ。スピーカー:10"×1、ピエゾ・ツィーター×1、サイズ : W413 × D356 × H368 mm、重量 : 14.1kg、コントロール:マスターボリューム、ベース、ミッドレンジ、トレブル、オーラル・エンハンサー、3ウェイ・セレクター・スイッチ(Full Range、Headphone、Horn Off)、チューナー・アウト、エクステンション・スピーカー・アウト(8オーム)、ヘッドフォン・アウト、エフェクトセンド・リターン。


いわゆる10インチスピーカーキャビのサイズで、とても取り回しのしやすいサイズにもかかわらず、アコースティックユニットでのライブを想定すると十分な80wの出力。12インチコンボを探すと結構あるのですが、10インチサイズ(大き過ぎてもいけないし、逆に小さ過ぎても量感が出ない)で、このパワーのもの探すと、実はなかなかない。そういう意味で、自分にとってこのコンボはとても貴重な存在。加えて、SWRのお家芸、Aural Enhancerがついているのも大変魅力的。


ということで、オリジナルのままでも十分に存在価値のあるコンボアンプなのですが、実は、入手したら是非トライしたいと思っていたことがありました。それは、スピーカー交換。SWRスピーカーは、個人的には、中域に谷があり、ドンシャリ傾向の割には、トップはカリカリするくらい出るが、ボトムは浅い、という印象があります(性能の問題ではなく、仕様の好みに関わることと理解しています)。従い、このコンボの潜在能力を自分の好みの方向に最大限引き出すためには、是非スピーカーを交換してみたい、と思っていました。で、交換してみたいスピーカーとしてストックしてあったのが、epifaniの非ウルトラライトの10インチ・8オームのスピーカー。


ということで早速交換作業をしました。半田付け等の面倒な作業は一切不要。ドライバー1本でできます。アンプのグリルを外して、4本のボルトで止められているスピーカーを外し、2本のコネクターをオリジナルスピーカーから抜いて、epifaniのスピーカー端子に差すだけ。あとは、スピーカーをネジ止めし直し、グリルを付け直して終わり。5分で完了(笑)


で、スピーカー交換の効果ですが、正直、自分の思った以上の仕上がりです。スピーカー1つ換えるだけで、ここまで劇的に音が変わるものか、と思いました。それもそのはず、ですが、workingman's 10のサイズは、epifani 110ULと比較すると、workingman's 10の方が横幅が3cm弱短いだけで、それ以外はほぼ同サイズ。しかも完全密閉ではなく、フロントローディング型バスレフと、スモールキャビとして至れり尽くせりの仕様。SWRアンプ部の素性の良さもあると思いますが、とにかく圧巻のワイドレンジ。ナチュラルで、低域に深みがあり、高域は出過ぎるくらい出ます。出ないものはどうがんばっても出ませんが、出過ぎるものは削れば良いので問題なし。そうは言っても、量産品であることもあり、オペアンプの問題なのか、ややトップエンドのノイズが目立ちますが、音出ししてしまえば目立ちません。見た目の風貌も堂々としていい感じです。Aguilarと上手く使い分けが出来そうです。