■BOSS RC-2 Loop Station | ベーシストとエフェクター

■BOSS RC-2 Loop Station

BOSS_RC2

最近忙しく、リアクションはできても記事の更新がはかどらず、すみません。


さて、以前からずっと注目していたものの、バンドでは使う場面はないだろうということで買い控えていたのですが、やはりどうしてもガマンできず、買ってしまいました、BOSS RC-2 Loop Station


これはなんとご紹介すれば良いのでしょうか。最初は「Loop Station」という名前から想起して、Roland/BOSSお得意の技術てんこ盛り「多機能スイッチングシステム」と勘違いしてしまいましたが、よくよく尋ねてみると全くの別物で、サンプラーの進化系というか、リアルタイムMTRというか、ループ音源を自分で録音し、それを重ねていったものを再生し、更にその上に自分の演奏や歌唱をリアルタイムにかぶせる・・・ といったことを可能にするループマシンです。従って、形はいわゆる定番のBOSSエフェクターですが、ドンカマも鳴らせるし、エフェクトというよりはベーシスト(に限りませんが)に新しい可能性を提供してくれるパートナーのようなものです。


基本機能は至ってシンプル、35種類のドンカマパターン(なしでもokです)から自身のイメージ・演奏したいフレーズのリズムに合ったものを選択、テンポを決めそれを鳴らしながらベースを弾いたり(マイクで歌ったり叫んだりも可)、その他の外部入力した音源を録音、その作業を延々と繰り返します。最大16分・11フレーズの録音が可能で、これらを重ねてトラック寄せすることもできるので、一人で相当厚いアンサンブルを組むことも物理的には可能です。


で、準備が終わったら今度は演奏です。もちろん自分自身の演奏は通常通りで、リアルタイムには1本しかベースは弾けません(当たり前かも知れませんが、中には複数本弾くやつがいるかも知れない)が、RC-2は、さすがBOSS・Rolandの真骨頂的発想、ペダルのダブルキック(マウスのダブルクリック的発想)で、ループパタンのチェンジなどを行うことができます(中気で足が震えてしまうと、勝手に次のループに飛んでしまうので、要注意・・・)。


自分もまだ全然使いこなせていませんが、可能性に思いを馳せるだけで、自分はなんとなくわくわくしてしまいます。あと、このページのリンク集にもいれさせて頂いているpechokoriさん のブログにも書いたのですが、このRC-2は「新しい演奏の可能性」だけではなく、いろいろな「気付き」も与えてくれます。


普段、自分の演奏は、弾きながらリアルタイムで、あるいはバンドの録音等でしか聴くことはないと思いますが、何気なく爪弾いている音を日常的に、アンサンブルに入らない素の状態で録ることができ、しかもその音源を通常と同じ環境、すなわちデジタル録音したベースの生音源をそのままいつものアンプ+スピーカーで再生することになるので、非常に冷静に、客観的に自分の「音」と向き合うことができます。「この辺に指を置いて弾くと、こういう音がするのか」とか「同じように弾いたつもりでも、スピードによってニュアンスがまるで違う」とか、「程よい感じにエフェクトをかけたつもりだけど、ちょっとエグ過ぎるな」とか「このベース、思ったより音イイじゃない」とか、そういう新しい気付きがあり、じゃあ次はこう奏ってみよう、といった風に、その場で直ぐに修正ができます。このようなリアルタイムなfeedbackを続けていくと、そのうち自分自身の演奏クオリティが高まってくれるのではないかと、過度な(?)期待をしてしまいます。そんな、夢のあるtoolで、ベーシストにこそ試してもみてもらいたいって思えるものです。


living colour

PS:本文とは全く関係ありませんが、Doug Wimbishを擁するBlack Rockの雄、Living Colourが、なぜか今年Montreux Jazz Festivalに出演します。7月13日。Dougが観れるなら日本国内ならどこへでも行きますが、さすがにスイスは難しいな・・・ むりやり出張つくるか・・・ でも、スイスじゃ仕事のネタがないわな・・・ 観たい・・・