■コンプレッサー : Summit Audio TLA-50 TUBE LEVELER | ベーシストとエフェクター

■コンプレッサー : Summit Audio TLA-50 TUBE LEVELER


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週末、久しぶりにコンプの入れ替えをしました。つい最近までは、ずっとKeeley 4 Knob Compressorをボードに組み込んでいましたが、今回は楽器との相性・バランス等を考えての入れ替えです。


Keeleyは、性格的にとてもシャキっとした音で、若干鋭角で暴れる感じのコンプです。従い、クリーンで無機質なSTATUS STEALTHとの相性は抜群によいのですが、もともとgrowl感があるROSCOEやStingRayですと、ちょっと暴れすぎる(それはそれで良いのですが)部分もあるので、スムース&ナチュラルな圧縮感が持ち味のTLA-50を久々に使ってみることにしました。dbx MC6 Mini-Compという選択肢もあるのですが、MC6は、典型的なdbxサウンドで音圧が増えすぎる印象があるので、最終的にSummit Audio TLA-50 TUBE LEVELERをチョイス。


TLA50は以前、メインに使っていたものの、チューブ+チューブの組み合わせとなるアンプaguilar DB359とのマッチングがイマイチで、一時戦線離脱をしておりましたが、WALTER WOODSとのマッチングは思った通り、とても良好。WALTER WOODSのクリーンでリニアなサウンドに、TLA-50の艶感とナチュラルさが加わり、なんとも言えない質感と温かみ、それにチューブ独特の迫力あるパワー感が出てきます。


またTLA-50の設計として面白いのは、この種の機器としては珍しくバイパス回路があえてトゥルーバイパスにはなっておらず、コンプ回路だけをバイパスして12AX7の真空管回路は通すことによりウォーム感を付加するという、チューブバッファ的な機能を持っている点です。以前、フルチューブのaguilarアンプとの組み合わせでは、このような、別の言い方をすると「不完全」なバイパスでは具合が悪かったので、スイッチングシステムに組み入れてトゥルーバイパスにしていましたが、ソリッドなWALTER WOODSとの組み合わせだとこのチューブ回路が活きてくると思い、あえてセオリーをはずしてエフェクター類の最後段にマスタリングコンプ的に入れてみることにしました。


久しぶりのSummit Audioサウンド、存在感を強く主張することは全くなく、相変わらずのウォーム&ナチュラルで艶感のあるコンプレッション。今回も思ったのですが、やはり質感的にはEBS multicompRetrospec squeeze boxに通ずる印象があるものの、圧倒的にナチュラルです。3段切替式ではあるものの、コンプレッションのキャラクターを決定付けるアタックとリリースをちゃんとコントロールできるところに強みがあると改めて思いました。アタック立て気味(遅らせる)&ちょっと引っ張るリリース、が自分の定石です。


また、この類の機器は真空管の換装でサウンドキャラクターを自分の好みにいじったりすることができるのも楽しみの1つ。先日、1962年製の米sylvaniaの管を買ってきました。信頼できるお店で買った、自分が生まれる前のmade in U.S.A.の真空管、どんな表情の変化を見せるか、楽しみです。