■ROSCOE SKB3006 | ベーシストとエフェクター

■ROSCOE SKB3006

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ライブが視野に入ってきたこともあり(まだブッキングもしてませんが・・・)、ライブで使用する予定の楽器(StingRay、STEALTH、サムFL)のみで練習をしていましたが、久しぶりにゆっくりとROSCOE SKB3006を弾きこんでみました。実は、いま活動しているバンドに限って言うと、ROSCOEを使う場面はひょっとするとあまりないのかも知れないと思って、経済的な事情も手伝い一時は流動化も検討しましたが、今回じっくりと弾いてみて、改めてこの楽器の至高とも言える音の良さに接し、もうちょっとがんばってみようと思った次第です。


以前ご紹介をしましたが、specを再掲してみます。マドロンバール(本当にスゴイburl)トップ+メイプル+マホガニー+メイプル+マホガニーの5プライボディ。ネックはメイプル+チェリー+メイプル+パープルハート+メイプル+チェリー+メイプルの7プライでロッドの両サイドにカーボンロッドを内蔵、エボニー指板、ボルトオン。これにbartolini PU+NTMBサーキット(18v)。


改めてじっくりと弾き込んでみると、この楽器が様々な要素を高度なレベルで取り入れた、非常に複雑かつ洗練された表情を持っていることを痛感します。まず、非常にキレイな音であること。よく言われる通り、アコースティック楽器にも似た澄み渡る音。特にハイポジションでのアルペジオは格別です。次に暴れる性格も持ち合わせていること。スラップ、ピック、指弾き、どの奏法でも、特にローポジションでの演奏の際に顔を出すキャラクターです。わかりやすく言うと、指やピックで弦を摩擦する際や、ポジション移動の時に左手指がこすれるとき、スラップでは弦がフレットにあたった際に発する、ちょっと枯れた感じのゴリゴリと唸るような感じの音。ボルトオンの特性を最大限に活かした極上のジャズベースにも通ずるもので、この部分が一番ROSCOE SKB、あるいは、マドロントップ+マホバックボディにボルトオンネックを組み合わせたこの楽器の特徴を感じる部分です。あとは、これらのキレイでいながら枯れた唸るサウンドが、とんがり過ぎずに出力されること。カスタムbartoliniのセッティングの妙も手伝ってか、針先のようにとがった印象は決してなく、ほんのわずかに丸みを帯びながらも1つ1つの音がはっきりと珠のように出てきます。


ただ楽器と言うのはなかなかパーフェクトと言えるものが少ないようで、温度・湿度の変化に影響されずに当初の状態を維持するスタビリティが、絶対的なレベルでいうと、相当に高いレベル(経験的にはF○DERAよりも相対的に高い)を保ってはいるものの、ウッドマテリアルの楽器なので、STATUS STEALTHのような、少なくとも自分の手の触感程度ではセッティングの揺らぎを一切感じられない楽器と比べると、下がります。もちろん、湿度・温度管理も含め保管状態を万全にしてあげれば、ベストサウンドとベストセッティングを同時に手に入れられるんだと思いますが、アマチュアは、なかなかそこまではできないので・・・ 悩ましいところです。