■'79 MUSICMAN StingRay その2 | ベーシストとエフェクター

■'79 MUSICMAN StingRay その2


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週末、ゆっくりと時間を使って、StingRayを楽しみました。最近は、多弦・アクティブ(StingRayもアクティブではありますが・・・)ばかりを好んで使っていましたので、StingRayは本当に新鮮です。多弦ベースではないこともあり、ライブで使用することはないかも知れないと思っていましたが、バンドの楽曲で、この音がパーフェクトにハマる曲があり、4弦であることの制約はフレージングでなんとかカバーした上で、今度のライブでは2曲でStingRayを使おうと思ってます。


買ってきてすぐの時はアンプ直結での使用でしたが、今回はエフェクトボードも引っ張り出しての音出し。このStingRayにはRolandのGKピックアップを付けていませんので、シンセはバイパス、実質的にはコンプ(Keeley)、ZOOM B2(マルチ)、WH-1(赤ワミー)のみの使用。最初はallバイパスで基本の音作り。WALTER WOODSは前回同様、allフラット。ROSCOEもサムもSTEALTHも、ミッドの特定帯域を上げ気味にするのが自分の好みなのですが、StingRayでそれをやると良さが半減してしまいます。なぜかはわかりませんが、プレEBのStingRayは、その枯れ気味のミッドに妙味があり、それだけは人工的にいじらない方が良い、ということなのかも知れません。本体側のコントロールはハイはほんのちょっとで十分、ローを気持ち多めに足してあげます。これで、例の特徴的なStingRayサウンドがすぐに出てきます。1つ特徴的だったのがスピーカーの「動き」。スピーカーキャビはepifani T210-ULですが、割と小さめの音(WALTER WOODSのOUTPUT目盛り20%程度)でも、ULスピーカーのエッジが目で見てわかるくらい動いています。ROSCOEやSTEALTHでは見られなかった現象で、相対的に出力の低いパラレルハムバッカーにもかかわらずタダモノではない、と思った次第。


スラップ・指・ピックと、いろいろとやってみましたが、StingRayサウンドの要は、やはりミッドとハイだと思いました。ミッドはさっきも言ったように、StingRayの聖域なのかも知れません。一番「らしさ」を感じる部分です。そしてイコライザーのハイの設定も絶妙で、単純にハイが強調されるということではなく、ミッドの良さを更に引き出すためのハイという位置付けです。上げすぎると若干カリカリした印象になりますが、適度に使うと、ミッドの一番おいしいところを更に引き出す役割を担っているように思います。逆にローは完全な黒子で、ミッド~ハイでキャラクターが決まったサウンドの厚みを調整するという役回り。全体感としてはトンコントロールがそれぞれ独立して機能するということではなく、ハイ・ローの2つしかないコントロールをうまく組み合わせることにより、相対的にミッドを引き出すことができるようになっています。実に深い印象を受けます。


エフェクトも試してみます。keeleyコンプとの相性も良いようです。派手なスラップにちょっと強めの圧縮をかけると、とても気持ち良いサウンドが出てきます。ただし、ヘタなコンプを使うと大切な高域成分がスポイルされるような気もします。アタックを立て気味(つぶさずに、圧縮開始のタイミングを遅くする)にすることと、あとは、せっかくのStingRayなのでいいコンプを使ってあげる、というところでしょうか。マルチはまだあまり試してはいませんが、多少ドライブさせても良い感じになるかなと思います。オートワウやレゾナンスフィルターなんかも似合う気がするので、今後いろいろと使ってみたいと思っています。WHAMMYの相性は言うに及ばず、適時に適所で使えば、大きな効果が得られるはず。


ということで、次回ライブでの使用を前提とした音の作り込みをこれからもやって行きたいと思います。ちなみに、StingRayを使おうと思っている2曲、1曲はほぼ全編スラップ+一部2フィンガーの曲、もう1曲はもともと全編ピック弾きで一部速弾きもあるのですが、全部スラップでやることにし、速弾き部分はサムのアップダウンか、Doug Wimbishのように2フィンガーで叩く(こちらの方が、普通のサムダウンより倍音成分が豊かでゴリゴリした感じになるし、人差し指と中指を使う奏法のため、かなりのスピードでスラップができる)スタイルでやってみようかと思っています。StingRayの個性が十二分に活きる楽曲だと思うので、今からとても楽しみです。