■STEALTH-2: セッティングのスタビリティ | ベーシストとエフェクター

■STEALTH-2: セッティングのスタビリティ

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STEALTH-2 Headlessの弦交換をしてから早2週ちょっと経ちました。この弦交換のあとは、しばらくYAMAHA BB-5000ばかり弾いてましたが、直近のライブでは使う予定のない楽器で練習しても・・・ と思い、STEALTHを引っ張り出して、弦交換後の落ち着き具合をチェックすることにしました。


手にとってみて驚いたのは、セッティング・スタビリティの高さ。一般的な弦楽器のような天然資材=木材を使用していない、多分にハンドメイドではあるものの工業製品的というか、JASではなくJIS的な規格の製品というか、その辺から来ているのかも知れませんが、ネックがビシッとパーフェクト完璧な状態を保っています。本当に、軽く弦に触れるだけで音が出るような低めの弦高のセッティングを施しているにもかかわらず、どのポジションでも詰まったりビビったりすることもなく、クリアーでタイトで芯のあるちゃんとした音が出てきます。


手元にあるROSCOE、サムベースもそうですが、過去に使っていた楽器(FODERA、BENAVENTE、YAMAHA・・・)も含めて、ネックを縦方向に見たとき、指板がパーフェクトに左右対称となるようなベースは、まずあまり見かけません。FODERAやROSCOEなんかは、一般的な基準で言うと、ネックの仕込みの丁寧さや精度、どれをも本当にたいしたものだと思いますが、やはり、木材で作る以上、目には見えなくても指では感じることのできる僅かな暴れを感じます(とは言っても、フレットファイリングで完璧な状態に仕上げられる程度ではありますが)。


一方、このSTEALTHは本当にフラット。ボディの基材を作るときは、高熱で圧力をかけるといった工業的なプロセスもあるんだと思いますが、それ以降の作業(フレット打ちとか)は、おそらくは木質製ベースと同様、手作業でやっていると思うので、この精度の高さはすばらしいと思います。サウンド的には、どこまでもクリーンでタイトで無機質で、とてもキレイな音であるものの、木製ベースのような奥行きや広がり、暖かみ、重さといったものはありませんが、それがまたこのSTEALTHの個性であるし、このセッティングの状態を今後も保てるのであれば、デメリットが完全に吹き飛ぶほど、大きなメリットだと思います。


こんなベースを在庫で置いてある楽器屋など、およそどこにも存在しないと思うので、試す機会もそうそうないのがとても残念ではありますが、是非一度触ってみて欲しい、そう思うくらい、Richard Bonaもびっくり(Bonaさん、スミマセン)の、セッティング・スタビリティの高さです。ただ、こんなに弾きやすいベースをずっと使い続けると、他のベース弾けなくなるんじゃないかという不安もありますが・・・