WARWICK Thumb Bass 6st Fretless その2 | ベーシストとエフェクター

WARWICK Thumb Bass 6st Fretless その2

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自分がメインとして使っているベースは現在、


・ROSCOE SKB3006
・WARWICK Thumb Bass 6st Fretless
・YAMAHA SLB200


の3本で、本来はフレッテッドエレキがメインなのですが、最近、どうしてもサムフレットレスばかり弾いてしまいます。サムベースのフレットレスというのは、すごい魔力があって、弾いているだけで本当に幸せになれる、そんな音を出してくれます。自分がベースの練習をするのは、だいたい週末の21時から22時半ころまで。昨日はたまたま自分の好きな女優が出てる映画(ミラ・ジョヴォヴィッチが出てた)をTVでやってたのでほんのちょっとしか練習できませんでしたが・・・


いつもの手順はこんな感じです。キャビにかけてある大判のバスタオル2枚(カバーをかけておかないとキャビ本体やスピーカーがホコリだらけになって大変なのでいつもバスタオルをかけてます)を取り、次にWALTER WOODSをハードケースから引っぱり出してキャビの上に設置し、スピーカーケーブルを接続、アンプの電源を入れる。その次は、エフェクトボード(V-BASS)をキャビの裏から引っぱり出して床に置き、フタをあけて電源投入後、ボートのoutをアンプに接続。その後、ROSCOE、サム、SLB200を順番にケースから出して、スタンドに置く。で、以前は大抵ROSCOEに手を伸ばし、場合によってはROSCOEだけで終わって、他のベースはそのまましまう、という場合も多くありました。ただ、最近はこれが、サムに先に手が伸び、そのままサムを弾いただけで終わってしまう、というパタンになってます。


以前にもご紹介しました通り、このサムは2003年製で、ブビンガボディ+オヴァンコールネック+エボニー指板の現行仕様です。フレッテッドであったオリジナル状態は、以前のウェンジネック&指板のそれと比較すると、やはりかなり現代的でソフィスティケイトされた印象でした。もちろんこれが悪い訳ではなく、サムベースの正常進化の賜物なのですが、フレッテッドならもっとしっくり来るベースがある(ROSCOEなど)ということで、フレットレス化+AGUILARプリアンプ搭載となった訳です。返す返すも、このリペアの選択が大当たりだったことをしみじみと感じています。弦はKEN SMITHのフラットワウンド弦。張り立て当初は、強い金属音があり、これが落ち着かない場合はいっそラウンド弦の方が良いかなとも思ってましたが、張ってから3ヶ月ほど過ぎて、とても良い感じに落ち着いてきました。張ってから半年してもなかなか落ち着かないウッドベースの弦と比較すると早く落ち着きました。かといって普通のエレベ弦のように「死んだ」という状態ではなく、自分としては、かなり評価が高い弦です。


極論すると、フレットレスサウンドの要は中域と高域だと思います。そういう意味で、このサムのフレットレスは、自分が望む要素を全て持っています。中域に関しては、サウンドの厚みとキャラクターを構成する最重要な部分だとの認識です。フレットレスの場合は、元来サウンドがやわらかいので、ローで厚みを出そうとすると音像がぼやけてしまいます。だからミッドで厚みがちゃんとでることが重要だと思うのです。また、キャラクターに関しては言わずもがなで、サムベースの珠のようなツブ立ちの良い音が、そのままフレットレスサウンドとして出てきます。これについては、サム6弦の材構成・PU配置・AGUILARプリもさることながら、SMITHの弦も大きく作用している気がします。高域に関しては、やわらかいフレットレスのサウンドキャラクターを持ちながらも、輪郭をはっきりと聴かせないといけないし、だからといってあまりトゲトゲしくなってもいけない、という二律背反を克服する難しさがあります。これについても、このサムはパーフェクトで、オヴァンコールネックとエボニー指板という、ウェンジよりもハイミッド~ハイが出やすいと言われる材の効用が大きいのではないかと考えています。以前、ウェンジネックのサムフレットレスを弾いたことがありますが、フレッテッドだと最高と思えた珠のような音が、フレットレスだとどうしても甘すぎて、前に出てこない音になってしまう印象がありました。その問題を現行仕様のサムは見事にクリアしています。従い、フレットレス仕様であることを前提にすると、オヴァンコールネック+エボニー指板・スルーネックというコンストラクションが大成功していると思う訳です。


ということで、サムフレットレスばかり弾いてますが、自称スラッパーとしては、このままではスラップの腕がなまるのがコワイので、ROSCOEもちゃんと弾かないと・・・