コンプレッサー : FMR Audio RNLA7239 | ベーシストとエフェクター

コンプレッサー : FMR Audio RNLA7239

RNLA7239


FMR Audioのレヴェリングアンプ(コンプレッサー) RNLA7239です。この米FMR Audio社というのは「低価格ながら『実売20万円以上』するプロオーディオ機器に匹敵する音質を目指す」という、何ともわかりやすくて難易度の高い開発ポリシーを掲げている会社です。


同社製品ではRNC1773というコンプレッサーがレコーディングや宅録関係の方にとてもなじみがあると思います。このRNCは、とにかく「ナチュラル」を目指した機種で、妙なクセや色づけといったことが全くなされていないコンプのようです。一方このRNLA(really nice leveling ampの略)は、まさにその名の通り、LA2AやUREI1176等のヴィンテージ系のレヴェリングアンプのサウンドを目指したもので、意図的にヴィンテージテイストを付加するような味付けがなされています。従い、RNLAを通すと明確にサウンドのテイストが変化します。


サウンドは極上です。1176のようなヴィンテージコンプをノイズレスで、しかもより細かくアタックやスレッショルドをコントロールできる感じです。EBS multicompも味付け的にはパンチのあるチューブっぽい圧縮感がありますが、そこから独特のクセを取り除いた上で、細かい設定が出来るようになってます。


音のタイプ的には、以前使っていたSUMMIT AUDIO TLA50にも似ていますが、格段に軽くてコンパクトであること、より詳細なコントロールが出来ることがポイントです。リアルチューブではなく、そのイメージをシミュレートしているので、悪く言うとプラグインソフトをハード化したようなものではありますが、そのシミュレーションが秀逸でコントロール幅が広いので、実用に徹すると正にこの機材のようになるのではないかと思ったりします。自分の場合、最後はAGUILARのフルチューブを通るので、むしろこっちの方が使い勝手が良です。


安いというほど安いものではありませんが、ホンモノのヴィンテージマシンを買えばそれこそ20万円はくだらないし、メンテも大変。それを考えるととてもパフォーマンスと実用性のバランスが良いコンプです。