コーラス : EBS Uni Chorus | ベーシストとエフェクター

コーラス : EBS Uni Chorus

久しぶりにエフェクターについて。先日のライブで、今まであまり登場の機会がなかったコーラスを使いました。EBS Uni Chorusです。ちなみにコイツは、バンド盟友BJさんもライブ直前に購入し、届くまで、自分がBJさんに貸していました。(置きベースの恩返しができた???)

今から15余年ほど前、特にスラップをやるベーシストを中心に、薄ーくコーラスorピッチモジュレーションをかけっぱなしにするスタイルが流行りました。ピッチモジュレーションの場合は、重ねる音がショートディレイを兼用するような形でした。一方、この時代の背景としては、デジタル物が低価格で普及してきた、という背景、そして、アクティブベース全盛時代という背景が絡み合っています。このようなバックグラウンドを想定すると、アクティブベースのきらびやかなサウンドを、より際立たせるためにデジタルコーラスが使われた、という事情もあろうかと思います。

そんな時代に、自分も流行りに流されて同じことをやっていましたが、それ故に、流行の後に「原音回帰」の思いがとても強くしたのも事実です。より位相を明確にドンと座ったベースの音への回帰への意を強くしました。そんなこともあり、コーラスは、今もほとんど使いません。

ただ、TPOをわきまえて使うととても効果があるのも事実で、今回のライブは、たったの8小節15秒程度の登場でしたが、バラードのイントロでアップライトに軽くフランジャーをかける、という使途で登場させました。こういうのって、客どころか、メンバーも気づかない場合がありますが、なくなるとわかる、という、この手のエフェクトの使い方が自分は気に入ってます(笑)。

前置きが長くなりましたが、EBS Uni Chorusの全体レビューです。音やせは皆無で、非常にキレイにかかります。イメージ的にはt.c.electronicsのコーラスのような質感です。コーラス・ピッチモジュレーション・フランジャーの3機能があるので使い分けをすれば相当使いでがあります。世間ではフランジャーの評価が上々のようで、自分も今回フランジャーとして使いましたが、納得しました。オラオラ、ジェットサウンド!!! のような使い方はできませんが、キレイ系のフランジングという表現ができると思います。とても美しいフランジングサウンドです。

また、Pich Modulationとchorusもとても秀逸です。これの前はデジタル物を使っていましたが、温かみと言うか、メロウな感じで、アナログの良さがちゃんと活かされた設計だと思います。

コントロールは表向き2ノブとモード選択スイッチのみに見えますが、ウラ蓋を開けると筐体内に生音/エフェクト音のバランサーノブ(+ドライバーで調整)があって、自分は生音7:エフェクト音3程度にしています。これが、このペダルのベストバランスかなと思います。

また、特にベースの場合はコーラスを使う場面はバラードや静かめのシチュエーションが多いため、ノイズは致命傷ですが、このペダルは「電池」あるいは「ちゃんとした電源」で使えは、全く問題なし。但し、DC駆動の場合は、レギュレータ付の電源じゃないと「ブーン」って、モノスゴイハムノイズが乗ります。要は、手を抜かずにちゃんとした電源環境で使ってください、っていうことなんでしょう。

いずれにしても、ベースでコーラスを使うときは、どういう場面で、どういう使われ方をするか、ということをちゃんと想定して、自分自身がベースを弾く開発者が、マジメに基本に立ち返って作った、という感じが伝わってくるgoodなペダルです。もちろん、ギターにもオススメです。ね、BJさん。