甘いものが欲しくてローソンに入ったんですよ。
コーラを探してる時、横に二人組の女の子がいたんだけど、その内の一人に肩が当たってしまったので謝ろうとすると、その彼女の方が先に「すみません」と謝ってこられて。
「凄く感じの良い素敵な方だなぁ」と思ってたら何か彼女のジーンズに違和感がある。
最初はアバンギャルドなデザインなのかと思ったら、違う。
お尻の割れ目からジーンズが全面的に破れててパンツ丸見え。
!!!
え?わざと?
この世俗には「見せパン」なるものもあるらしいからそれかもとは思ったけど、
だとしたら①厚めの生地で②これ見よがしな派手なデザインで③タイトなサイズ感といった条件が揃ってなければならないとは吉祥寺の飲み屋にいたねーちゃん談。
一方で件の彼女のそれは①薄めの生地で②淡いブルーのシンプルなデザインで③やや緩めのサイズ感でしぼみかけの風船みたいなシワがある。
「これアカンやつや!」
お節介ながら、これは伝えなきゃいけない。
しかしここで問題がある。
①パンツ丸出しを見知らぬ男から教わる事は恥ずかしい事である。
俺なんか見知らぬ同性から鼻くそを指摘されてもナマハゲレベルで赤面する。
何より、コーラブースでぶつかってしまった時に
せっかく素敵な対応をしてくれた彼女に恥をかかせるわけにはいかない。
そこで思ったのが、
二人組のもう一人の女性(Bさんとする)に伝えて、
Bさんから彼女に伝えて貰う。
それならAさんからすれば「パンツ丸出しをバレてるのは馴染みの友達だけ」という事になるから恥かき指数は一番少ない。はず。
しかしここで問題がある。
②二人が離れるチャンスはあるのか?
二人はずっと一緒である。
このまま一度も離れ離れになる事なくローソンから出ていく可能性もある。
「じゃあまず二人を引き離すために、俺がBさんに声をかける」
ただのナンパではないか。
俺の心が緊急事態宣言を発令しかけた刹那、
レジ担当の店員さんが女の子であることを思い出す。
レジの中村さんが俺の目線にソッコー気づく。
東京でのミュージシャン活動で鍛えられた「目力」が活きたのだろう。
「ちょっとすみません」
俺なりに全力で丁寧に話しかけたつもりだが、
少しビビってる中村さん。
そりゃそうだ。怖いよな。
なんてったって俺が世界で一番そっくりなのドフラミンゴだもん。わかる。わかるよ。
でもこの緊急事(ry
「あそこに二人組の女の子がおるやろ?」
「俺の見間違えかも知れんのやけど、」
「たぶんジーパン破れてパンツ見えてんのよ」
「でも俺が直接声かけるのもアレやんか」
「だからおねぇさんが気づいた事にして」
「もし見間違えなら申し訳ないんですけど、
もしかしたらジーパン破れてませんか?って聞いて欲しいのよ」
意を決したような顔でうなずく中村さん。
さながら「私がやるしかないのね」と捨て台詞を吐きながらラスボスへ立ち向かう時のミラジョボビッチ。
俺はコーラブースへ、中村さんはAさんの元へ、お互いうなずきながら別方向へと歩みを進める。
さながら石黒賢と織田裕二のエンディングストーリー。
用事も無い3本目のコーラを物色してると、Aさんが中村さんにお辞儀をしているのが横目で見えた。
ミュージシャン活動で鍛えられた間接視野がまさかここで活き(ry
入店からここまで約2分間半。
コーラおいしいです。
〜
週末のお供に、好きなベーシストについて持論丸出しで好き勝手に喋ってる解説動画をどうぞ◎