今現在未読の本がおそらく100冊は部屋にあると思う。それは減ることはなく、逆にどんどん増えていく一方である。そのため、読み終えた本はどんどん古本屋に持っていき売却をしているのだが、いかんせん搬入>搬出の状況が続くため、何一つ解決には至っていないのが現状である。少しでもこの未読の本を減らすためどうするかを考え、常日頃から速読の本が出てくればそれを購入し、参考にしている。

 資格試験大量高速勉強法という方法を提唱する著者より速読の本が出版されていたので本書を読了した。

 どうすれば、より早く、より効果的に本を読むことができるか、について考え本書を読了したわけだが、本書で著者が提唱するのはたった1つである。

 「短い時間の間に、何度も繰り返し読む、分からないところは気にせずとにかく読む」、ただこれだけである。

 一般的な読書としては1ページずつ理解しながら読んでいき、1回の読書で終わりにするようなものがイメージされると思う。それに対して本書で提唱する速読とは、はじめから本は何回も(5~10回)読むことを前提としており、最初の1、2回で分からないところがあってもそれは気にせずにどんどん読んでいくスタイルである。

 そして、本書で提唱する速読のポイントは分からなく箇所が出てきてもそれは気にせずどんどん読み進め、回転数を増やすというものだ。そうすることにより、次第に内容も分かってくるとする。

 おそらく今までには無いような読み方の提唱のため、うまくイメージできないことがあると思うが、要するに、

l 何回も繰り返して読むという前提に立つ

l 意味を分かろうとしない(途中で立ち止まらない)

l 文字を頭の中で音にしない

l 短時間で1冊の本を読破し、それを繰り返す

 これだけに限るとされている。

 本書では、上記のポイントをとにかく繰り返し説明している。実際に試してみると確かにこれは効果がある。2,3回目くらいまでは分からないところも5,6回くらいになってくるとさすがに意味も分かってくるようになり、効果自体は感じられた。

 しかし、やはり今までの読書の癖が抜けないためか、良く分からないところをそのままにして読み進めるというのはストレスがたまるものなので、場合によっては3回くらい読んだところで、まだ意味が取れないような箇所(論理的に複雑な個所等)については一度はじっくり読んでもよいのではないかと感じた(そこまで来ていれば他の個所の理解ができているので、当該個所についての理解にもさほど苦しむことはないであろう)。

どんな本でも大量に読める「速読」の本/宇都出 雅巳
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 話がどうも続かないって感じることは多々ある。初めから別に話が無くて、後でどう思われるかとか気にならない相手なら初めから話をすることを放棄しているが、話をしてみようと試みているのにうまく続かないと妙に焦る。

 そういう時のために、うまく会話を続かせて場をもたせるためには何が必要かを学ぶため、本書を読了した。

 私の場合、話がうまく続けられない人の場合、大きく分けて3つのポイントがあると考えるため、それをいかに克服するかについて検討することとした。

 1つ目は内容に関するポイントである。どうしても会話が続かない人だと何を話してよいか分からず、ネタ切れになって沈黙が続くということがあった。

 時折そういう時に備えて常日頃からネタを集めるようアドバイスするものもあるが、本書では単純に、話の過去・現在・未来にフォーカスして話せ、両社で共通する視覚・聴覚・体感で話せ、モノ→人へと褒める等というその場にあるネタで話をするようにすればよいとする。そして、このことは会話というものは決して自分のネタを中心に話すのではなく、相手を中心にして話すようにすることが重要であるとまとめる。

 2つ目は心構えに関するポイントである。いわゆるスタンスに関するものだが、意気込んでしまい失敗するケースとしては会話をしようとしてしまい、自分が何を話すかということに意識が向いてしまい、その場その場の話が広げられなくなる、つまり相手に意識ができていないことがある、とする。そのため、あくまで会話には一定の技術は必要であるとしながらも、相手がいることのなのであり、常にその時々の状況に応じてしていくべきなのだとする。

 また、良くありがちなのは、自分はこれはいけると思って出したネタが意外と盛り上がらない、食いつかないため、気持ちがしぼんでしまうということがある。そういう時は、ただ、じゃあまた別のネタをといくのではなく、なぜその人がそのネタに興味を示さなかったのかについて話を広げていくことが効果的であるとする。

 3つ目は継続に関するポイントである。技術的なことを学んで実践しても最初のうちは非常にうまくいくことが多いが、次第にそれも忘れてしまうし、途中で面倒くさくなることがある。そうするとそれらは使わなくなり、また以前のように沈黙が続く会話の日常に戻るということがある。それではなく、ではいかにすればそのように会話を長く続けるためのコツをいつまでも継続していけるかというとそれはやはり楽ちんであること、である。それについて本書では、1,5人言というテクニックを紹介する。方法は簡単で、独り言を言うに際しては誰かに聞こえる程度の声でいうようにする、ただこれだけである。それで相手が乗ってくれば話をすればよいし、乗ってこなければまた別の独り言を言うなりして、機会を伺えばよいというものである。

 また、これ以外のちょっとしたコツとしては、自分の話を延々とする人に対しては、途中で「あっ」「アレ?」と声に出し、話の腰を折るというやり方や、答えにくい質問には感情を含めた感想を返すということ等が紹介されている。

 本書では具体的なテクニック等について終始する内容ではなく、気軽に使えそうなものが多く紹介されている。

 そして、それらに共通するのは会話とは「相手を中心に。あとは自分もちょっと・・・」というものである。

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 運動部出身の人であれば、タテ社会というものがどういう雰囲気かは経験済みであるかと思う。そして、タテ社会というものは社会人になってからもまとわりつく。運動部にありがちな体育会系的なタテ社会のやり方は無くなったとしても、上を立てるという大原則に基づいたタテ社会は健在となる。この国で年功序列から能力主義への移行が叫ばれて久しいが、まだまだ年功序列的な意思決定等がされることが多いのではないかと感じるのが現状である。

 そこで、私は本書よりこの日本社会に根付くタテ社会の原理原則は何かということについて学ぶため、本書を読了した。

 タテ社会の原理原則の1つ目は、「日本社会は資格ではなく、場が支配する社会である」ということだ。社会集団は主に資格・場より構成することができる。資格とは、職業、性別等というものであり、場とは、一定の地域や所属機関を指すものをいう。このように主に2つに大別することができるのであるが、日本では圧倒的に場の支配が多数であり、多くの人は自分自身の勤務先を「ウチの会社」といったり、学生が自身の職業を問われ、大学生と言えばよいところを、まずは「東大生です」と答えるというものである。

 著者はこのあり方を明治憲法下におけるイエ制度の中からこの考え方は存在しているとし、日本人はイエという一つの枠の中で社会集団を構成させ、生活してきていたと分析している。

 そして、その「場」の中では「タテ」という序列が重視され(イエの中では父を中心とする)、歴史的にもタテの機能を最大限活用した組織が作られてきているとする。それは、江戸時代、イエ制度、会社組織といった中でも多々見られるものであるという。

 また、日本のタテは非常に強いが、その反面としてヨコが非常に弱いという特徴があることを分析する。場という一定の枠組みの中における序列であるタテを強化してきたばかりに、ヨコを広げるという機会が少なかったため、ヨコによる連携に弱いという弱点があることを指摘し、インドのカーストを例に出しつつ、それを紹介している。

 これは、ヨコが強いとヨコ同士による連携が強くなり、あるヨコ1つがまとまりをもち自身より上にいるヨコに意見するリスクを無くすという点では効果を果たしたが、同じ資格同士の人の交流を阻害したということは否定できないとしている。

 本書では、日本におけるタテ社会についてその特徴と経緯について分析しているが、これはこれまではよく働いてきたが、今となっては、日本社会独自のタテ社会が現在のひずみを生んでしまっているのではないかと思われる。

 今まで私たちがそのタテ社会の中に組み込まれ、それを信じて生きてきた、家族、会社というものは、核家族化、リストラによる終身雇用の崩壊等にあるよう、すでに崩壊している。そして、自身が唯一の拠り所としてきた安住の地が奪われたことで多くの人々は苦しみ、場合によっては命まで絶たなければならない人もいる。

 これからの日本は、場の社会から資格の社会へと変化しなければいけない時期に差し掛かっているのではないだろうかと感じている。どこの場に所属しているかではなく、自分は●●という人間だ、と胸を張って生きていけるような、そしてそれに価値を見いだせるような考え方を一人一人が持てるような社会になることができれば、今、「場」を中心としてタテ社会がもたらした今の現実を変えることにつながっていくのではないだろうか。

タテ社会の人間関係 (講談社現代新書 105)/中根 千枝
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