不景気やら、領土問題やらで日々イライラしている人は多いだろう。でも、幼い子供と違ってそれをそのまま出すことができないのが大人。だからこそ、余計に辛い。そのようなときにどう対応すればいいのかを本書では紹介している。

著者は数々の著書があり、書店に足を運ぶ人であれば名前は知っているであろう心理学者の内藤氏。

本書ではコラム的に1テーマを短く紹介する方式であり、サクサクと読み進むことができ、自分にあった処方箋を見つけることができるであろう。

とは書いたものの、私自身は正直に言って本書からた得たものは無かった。

別に私がイラッとすることのないような人間ではない。紹介されているどれもが正しそうではある。だが、いざそれをやれるかというと疑問符がつきざるを得ないものばかりである。

言いたいことを、とにかくズバズバと言ってみよう、「相手の長話」をやめさせたいときのテクニック、すべてのものに生命を感じ、愛情を持つ等…、たしかにそうなのだがそれができれば苦労はしないだろ、というものばかりである。

言い換えれば、道具はあるんだけどそれの説明書が無い、みたいな感じだろうか。

加えて、著者のスタイルは「解決策→それを裏付ける論文→まとめ」が大半で、こう書かれているから、こうなんだ、という域を出ない。せめて、裏付ける論文に著者自身のアイデアなどを掘り下げて昇華させて紹介してほしい。

言葉は悪いが、単なる一般論の紹介にしかなっていない。

内藤氏は少し最近オーバーワーク気味になっているのだろうか。少し休んでまた以前のような切れのある作品を見せてほしい。
テレビ朝日で長期にわたり放映されている「Get Sports」。当該番組にこれまで出演したアスリートの発言を一部抜粋し発言集にしたもの。

内容は1ページに1つの言葉が掲載されておりスラスラと読める。

また、発言を「何かを成し遂げたいとき」「チャンスを掴みたいとき」「逆境に立たされたとき」「心を奮い立たせたいとき」「新たな一歩を踏み出したいとき」「自分を見つめ直したいとき」と各カテゴリーに分けてまとめられており、その時その時で簡単に見ることができる。

本書では数多くのアスリートの様々な言葉が紹介されているが、特に気になった、自分も心に言い聞かせているものは、中澤佑二選手の「謙虚な姿勢と毎日の反省、日々に感謝。」と、上原浩治選手の「プレッシャーのかかる場面と考えるのではなく、大事な場面なんだと考える」というもの。

本書にはその言葉の解説などはなく、ただ発言が記載されているのみ。だからこそその発言から何を汲み取るかは人それぞれ。

書籍全体としては味気ないものかもしれないが、一つ一つの言葉にどのような気づきを見つけるかは人によって、またその時々で様々だろう。

そうだからこそ、この本には独特の面白さがあるのだろう。

本棚に1冊あってもいいのでは。
この本はかなり前に買った。初対面の人との会話が苦手で正直困っていたときに購入。

著者は話し方教室などを開講する講師である。

本書はタイトルにあるように、66の具体的なテクニックを紹介している。

そして、そのどれもが直ちに使えるもので、明日明後日に何か人と話さなければならないという場面を控えている人にはオススメである。

本書は、1章で話の聞き方について解説し、相手に気持ち良く話をしてもらう方法を紹介する。そして、2章からは自分から話をする手段としての話題探しのコツへ展開し、3章では質問のツボ、4章では受け答えの技術、関係づくりのコツ、話し方の基本、ひとつ上の話し方、へと進んでいく。

様々な場面における具体的な事例などが紹介されているが、本書は「話し上手」を目指すのではなく「聞き上手」になることを目標としている。

自分が特に活用しているのは、「返事のフレーズをたくさん持つ」「普段の行動がネタになる」「~でしょう、と答える」などであり、実際これで会話のラリーが続くようになった。

また、類書と本書で決定的に異なるのは本書はいわゆる一般論レベルでのテクニック紹介のため、様々な場面で応用が効くということだ。類書には親切心からかものすごいピンポイントの場面での紹介がされていることがあり、逆に使いにくいということがある。

ただ、本書はいわゆる取っ掛かりをどうするかという入口までを紹介したものであり、これを読めば完璧とはならない。

しかし、これまで取っ掛かりですら困るという人には最適の入門書であると思う。