時折不可思議な事件などが発生すると「これは「何か」に消された」等と言われることがある。そういった際、その真偽のほどは定かではないにせよ、なんとなく世の中には明らかにされない「何か」があるのではないだろうかという思いは抱いていた。
そして、近年フェイスブックやツイッター等の「所属にとらわれない個人」により、これまでであればメディアでは取り上げられることのないようなことが分かるようになってきた。そして、その中にはそのこれまでであれば存在をほのめかされることはあっても、それが何かまで追求はされなかったようなものについても少しずつ明らかになるような気配は見えてきている。そして、そのような中で今までは噂レベルにすぎなかった陰謀説の信憑性も少しずつではあれ自分の中では高まってきているような気がする。世の中には隠された何かがあるのではないだろうか、というレベルだが。
そこで、私は、私が本当の社会の真実を知るきっかけになる3つのポイントを学ぶために本書を読了した。
1つ目は、「誰が郵政民営化を望んでいるのか?」というものだ。
これは言うまでもなく、小泉内閣による郵政総選挙の結果として行われた郵政民営化というものである。「官から民へ」移行すれば郵政は良くなる、というもっともだがよく分からない理屈が独り歩きし、郵便事業などが民営化されたというものだ。これについても当時から郵政の職員の給与等の費用は全て郵政内部で賄われており、郵政事業=税金の無駄遣い、というロジックからは外れる、などの主張は一部あったものの「官から民へ」という曖昧な言葉に社会が流されていったという風に感じている。
なぜやたらに小泉元首相は郵政にこだわったのか、というのは正直不思議ではあったが、その理由の一側面について本書では次のように紹介されている。2004年10月に発表された「日米規制改革および競争政策イニシアティブに基づく日本国政府への米国政府要望書」(年次改革要望書)に、郵政民営化に対するアメリカからの強い要望が明確に見られるというものである。これは、日米両国がお互いの改善点を話し合うという名目に作成されているものだが、これは実質的にはアメリカから日本へのお達しにしかなっていないとも紹介されている。
郵政民営化については小泉自身も関心があったかもしれない、しかし、それをやり遂げる大きな動機づけになったのはこのアメリカからの要望書であり、結局これは日本国民のためというよりもアメリカのために動いた結果ではないかとここでは紹介されている。
2つ目は、「りそな問題にかかわる人は不審死を遂げ、微罪逮捕されている!?」というものだ。
りそな銀行の国有化、というと少し前に話題になった出来事だ。ある日、国がりそなを実質国有化して保護した、というニュースだったくらいにしか当時は考えてはいなかったが、本書ではりそな国有化の裏には大きな事情が隠されているとのことだ。そして、このりそな問題に絡んで逮捕された人として名前が挙がるのが植草一秀教授だ。植草教授と言えば、手鏡で痴漢というイメージばかりが目につき、実質的には社会的に抹殺されてしまった人だと言えるだろう。当時は、実は単なる痴漢男、というくらいにしか認識できていなかったが、本書を読むと彼も実は消された一人だったことが明らかになる。
植草教授は、当時りそな問題をめぐる小泉・竹中の行動を丹念に調べ、彼らの行動の本当の意味を明らかにする書籍を発表する直前だったという。その直前にこの痴漢騒動が起き、彼は表舞台から引きずりおろされた、ということだ。
また、手鏡によるのぞき事件に関しても「鉄道警察隊員が目撃していたこと」、それのみが逮捕のきっかけとなっており、エスカレーターに設置されていた防犯カメラの映像の公開を拒否し、さらには当時の映像を削除する等といったことを挙げながら、そもそもこれが何の根拠もない冤罪であるということについてもここでは紹介されている。
また、植草教授以外にもりそな問題に絡んだ新聞記者は突然の「自殺」、公認会計士も「自殺」、国税調査官も「手鏡で」電車内でのぞき、という不可解な事件が続いているという。
最初は、いくらなんでも・・・、とは思っていたものの、今般のウィキリークスのアサンジ氏のレイプ疑惑、IMF専務理事のレイプ疑惑、ライブドアの元役員の沖縄での謎の自殺等、確かにこのようにいかがわしい事件が平然と起こっているということをみれば、あながちこの主張も間違いではないのではないかとまで感じてしまう。
3つ目は「FRBは単なる民間企業にすぎない」というものだ。
これは最初に読んだときに素直に驚いたのだが、実はそういうことらしい。FRBはてっきりアメリカ版日銀と思っていたのだが、本書では「FRBはJPモルガン・チェース銀行やシティ・バンク等の資本が半分以上を占める私的法人である」と紹介されている。
日本では、いかにもFRBの意向がアメリカ政府の政策に反映されていき、FRBはアメリカ国家に所属する公の組織だと思っていたが、実はこれらはいわゆる金融機関の資本が注入された組織にすぎず、所詮彼らの都合のよいようにしか進んでいかないとここでは主張されている。
今までであれば、このような陰謀論系の本は手に取ることは無かったと思うが、新聞・テレビをもちろん、政府の発表すら信じることすらできなくなってきた今、頼れるのは自分で見分ける力、ということを考え始めているからこそ、今回はこのような書籍を読むことにつながったのだろうと思う。
当然、この本自体も何かしらのバイアスがかかっているとは思われるのでこれをうのみにすることもできないが、自分の感性・考えでうまく取捨選択をすることで正しく本質を選びとっていくことができるようになっていければよいと思う。