アカメはイトウ同様「幻の魚」と言われイトウ、ビワコオオナマズとともに「日本三大怪魚」、日本産淡水魚の「ビックスリー」とも言われる。最大で1.3~1.4mに達し重さは30~40㎏にもなる。最大クラスのブラックバスの大きさで約二倍、重さで約三倍にもなるのだ。しかも日本では高知県の四万十川と宮崎県のみでしか繁殖が確認されていない。このアカメの大物を求めて今も四万十川に訪れる釣り人は少なくない。宮崎県でもオオニベと並ぶ人気釣魚なのだが、残念ながら宮崎県では現在アカメは釣り禁止になっている。ただし、これには疑問もある。あくまで自己申告であり、アカメ狙いの釣りなら問題になるがアカメ以外の魚を狙っていると言われたら通用してしまうのではないか?ということと狙っていなくとも釣れてしまうことだってあるということだ。一応アカメの保護対策なのだろうが、本当にアカメ釣り禁止というのは成立するのだろうか?。聞けば高知県四万十川でも禁止しようとしたが釣り人の反対にあい断念したという。それと宮崎の知人の話では宮崎では言われているほど数は少なくないのでは?とのことだったので、では知人や友人でアカメを釣った人はいるのか?と聞いたところ誰もいないという。思わず???となったが、これはおそらくかつての琵琶湖や霞ヶ浦・北浦のバスのような爆釣など基本ない魚であることと必ずしも狙って釣れるわけではないということではないか?と思っている。全く釣るのが不可能とまではないのだろう。ただし宮崎の知人の話ではオオニベよりも釣るのは難しいと言っていたが「何しろ幻の魚ですから・笑」と。この釣るのが難しいはアカメ自体なのか?それともアカメの大物(メーター)なのかは聞くのを忘れたのでその意味は分からない。さらにこのアカメ釣りに関してはあまりテレビの釣り番組では取り上げられない。NHK・BS「日本釣り紀行」では高知県四万十川でのアカメ釣り、「にっぽん釣りの旅」では宮崎県耳川でのアカメ釣りの放送があったがいずれも釣果0で終わり、これ以外では村田基氏が「魚種格闘技戦」で高知県浦戸湾(国内で最もアカメの生息数が多いと聞く)において見事メーターオーバーを釣り上げたのが放送されたぐらいで、まずアカメ釣りが釣り番組で取り上げれられることはない。釣り番組ではないがテレビ東京制作の「池の水ぜんぶ抜く大作戦」の中のコーナーで取り上げられたぐらいだ。ただし今はネットの普及によりYouTubeでの配信で見ることもできる。「常吉リグ」の考案者である村上晴彦氏がアカメ釣りの釣行をアップしていたのを見たことがある。以外に容易に釣れて本人も驚いていた。しかも複数匹釣れていたのである。村上氏の腕もあるだろうし場所によっては世間で思われているより釣れる魚なのかもしれない。ただし釣れているのはアカメとしては小物であった。村上氏が最初から大物を狙っていたかは疑問だが、やはり大物は一筋縄ではいかないということだろう。そして、このアカメ最大で2mになると言われるが明治初期に宮崎県の一ッ瀬川において大きさ2.1m重さ220㎏が捕獲されたことがあると聞き込み調査においてあったという。アカメの最大2m説がイトウの2m説のようにこの聞き込み調査からくるものなのかは分からないが現在アカメは大きくても1mほどであり最大で1.3~1.4mほどで、しかも重くても体重30は~40㎏と考えた場合この220㎏というのは本当だろうか?と個人的には思う。最大2m重さ60kgになるとの話も聞くが大きさの信憑性はともかく仮にアカメが最大2mになる個体がいたとしたら重さこんなものだろう?。そして何より聞き込み調査の中の話でありイトウの2m説同様証拠が何一つないのだ。ただしイトウ同様アカメの2mはいた、そして今もいると釣り人が思い描く夢には私は賛同したい。何事もそうだが夢があることは素晴らしい。夢を追うのも素晴らしい。それが果てしない夢でも。アカメにはそんな夢という言葉が似合う魚ではないかと思う。怪魚ハンター小塚拓矢氏の最初の怪魚釣りの目標は日本三大怪魚を釣ること、そして全てメーターオーバーを釣ることだったという。イトウ122㎝、ビワコオオナマズ120㎝と二種までは達成したがアカメは魚自体は釣ることに成功したがメーターオーバーにはならなかったという(おそらくその後釣ったのではないか?)。アカメのメーターオーバーを釣るというのはやはり簡単にはいかないし行ってすぐ釣れるものでもない。やはり「幻」とまで言われる魚であるのだからメーターオーバーになるとまさに「幻」と言っていいだろう。イトウ同様アカメはやはり釣り人にとって特別な存在なのかもしれない

 

アカメ(フィッシュカービング)

アカメはイトウ同様釣り人の心を惹きつけてやまない。