日本に生息するフナの仲間はギンブナ、キンブナ(東北から関東地方)、ニゴロブナ(琵琶湖固有種)、ゲンゴロウブナ(琵琶湖固有種)、オオギンブナ(国内西部)、ナガノブナ(諏訪湖周辺)だという。この中で全国的に広く見られるのはギンブナだがゲンゴロウブナを原種として人の手によって改良されたヘラブナも釣りの対象として全国に放流された。ヘラ釣りは静の釣りであり奥の深い釣りとして知られ特に中高年者に人気がある。またギンブナは昔から子供から高齢者までコイと並び最も身近な魚であり最も身近な釣魚であった。各地平地で漁協や自治体等で放流されているフナ類のほとんどがギンブナであることも大きい。大きさはヘラブナでは最大で60㎝を超しギンブナでも最大で50㎝を超す。ただし、このサイズはいずれも例外的なものでヘラで30㎝クラスから40㎝ほどでギンブナで30前後が中心だ。釣りは「フナに始まりフナに終わる」という言葉があるが身近なマブナ(ギンブナ、キンブナ)に始まり奥の深いヘラ釣りで終わるといった意味だと思うがそれほど古くからフナは親しまれてきた魚であり身近な釣りだったということだろう。しかし今フナを釣る少年の姿は皆無だ。バス釣りブームによって釣り=バスだった時代もあった。さらにアウトドアブームやコロナの影響で家族で容易に出来て釣った魚も食べられる海釣りや管理釣り場(主にニジマス等のマス類の)がファミリーフィッシングとして定着したこともある。しかしフナ類は以外にも「フナに始まりフナに終わる」までには今はならないだろうが奥が深い。以前このブログでも述べたがルアーやフライでも釣れるのだ。ギンブナやゲンゴロウブナなどがそうだ。ただしゲンゴロウブナは雑食性でヘラブナは植物性プランクトン類が食性ということでヘラはあまりルアー、フライでは釣れないと聞くが各地で放流定着しているのはヘラブナであり、このヘラブナが知人の話では春先限定なのだがルアーで釣れるという。コイやフナ類は春先の産卵に控え「のっこみ」という荒食いをして体力をつけることが知られているが個人的に思うにフナ類が体力をつけるために荒食いのためヘラもルアーで掛かるのか?またはヘラの中にはゲンゴロウブナもいるのか?なのではないかと。また、ニゴロブナ、オオギンブナ、ナガノブナは地域限定種であるため釣ること自体が一般的ではないためルアー、フライの対象魚にはなり得ない。キンブナは地域限定種とまではいかないものの西日本にはいないが私の住む県にはいるので釣りの対象魚にはなり得るのだが大きさが15㎝程度で日本に生息するフナで最小でありギンブナと違い放流という恩恵を受けておらず、さらに生息地や繁殖場の減少で激減しており自分の記憶でもエサ釣りを含めて釣った釣れた記憶がない。「来るもの拒まず」の自分としてはルアーで釣れるのは大歓迎なのだが大きさが小さいことと個体数が激減していることで難しいだろう。それとフナ類とコイはルアーよりフライの方が有利なのだ。釣果を求めるなら、そして多種目または怪魚ハンター釣り師であるならルアーよりフライを強くお勧めする。おそらく運が良ければ記録的な大きさとの出会いもあるかもしれない。上記で述べたようにキンブナは普通は15㎝程度の小魚だが滅多にないが30㎝以上になることもあるようだ。元々フナ類は積極的にはルアー、フライを追わない魚だが条件次第(春先ののっこみ等)では釣れる。私も狙ったわけでもないのに釣れたことがあったが釣れたのはいずれも春先だった。それとギンブナはオスがまず存在しないことが知られている。他種の魚類の精子の刺激だけで孵化するのだ。オスも存在はするがまず見ること自体が難しい。繁殖期に追星が出ることで容易にメスと区別できるがエサ釣りでも目にすることはまずない。私も幼年期時代を含め釣りで出合ったことは一度もない。カムルチーやコクレンのメーターではないがギンブナのオスと出会うことは釣りでは特に難易度が高いと言えるかもしれない。

 

ギンブナ

ヘラブナ

キンブナ(水族館展示水槽)

ニホンナマズやアメリカナマズにも稀に見つかるがヘラブナにも金色個体が存在するようだ。

本来は東北から関東地方が生息域だとされるが推測だが昔からフナ、コイは食料のため各地で放流が行われてきた。それにより本来の生息地以外でも見られることも少なくない。下記記事もそれに当てはまる?のかもしれないが驚くのは37㎝という大きさだ。キンブナとしては規格外または記録的な大きさではないだろうか?。