好評の?魚達の隣人(笑)は今回はモズ編。なぜ野鳥編ではないのか?というと野鳥の撮影は難しくここに載せる画像がないのと著作権の問題もあるので極力他者の方などの画像の無断引用をしないため。そのため手持ちのバードカービングや博物館展示剥製を載せて話をしなければならない。ただしバードカービングは安価な個人制作品もあるが専門のバードカービング制作者の造るまさに本物ソックリというような見事なものは小型の野鳥のものでも20万円以上はする。これはフィッシュカービングと同様だ。さらにいくら博物館でもそう何種類もの野鳥の展示剥製品はない。さらにモズは野鳥の中で最も身近な魚達の隣人の一つなのだ。モズは肉食性で、その他の野鳥も襲う食性から「小さな猛禽」とも言われる。昆虫やネズミ、ヘビ、スズメ、ウグイス、シジュウカラなどの小型の野鳥から自分より大きなアカハラも襲う。以前あるラジオ番組の野鳥を取り上げたコーナーでの話ではキジバトを襲ったこともあったという(失敗だった)。さらにこのモズ他の野鳥の声を真似することが知られ、その器用さから「百舌鳥」とも言われ、その昔タカ狩りにおいてその「百舌」を利用して鳥をおびき寄せタカに狩りをさせたこともあったという。いくら「小さな猛禽」と言われていてもワシタカの仲間ではないのでワシタカのように足は強力ではないのでワシタカのように足で獲物を捕らえることまでは出来ないためタカ狩りのようには使えない。またタカ狩りのタカのように人にはそこまで慣れなかったこともあるだろう?。ただ猛禽と違い性格はきつく縄張り意識が非常に強く自分の縄張りに侵入するものは同種多種の野鳥問わず攻撃する。以前住んでいた家のそばにあった木にある日一羽のカラスが止まったのだがモズが盛んに警戒の声を出しながらカラスの背後にやって来てカラスの尾羽を口ばしで引っ張りカラスが驚き別の木に飛び移っていたことがあった(あくまで縄張りに侵入したのを追い出そうとしただけで、まさか襲うとか捕食はないだろうが・笑)。そしてこのモズ実は魚も捕食する。ただし、さすがに泳いでいる魚は無理で晩秋や冬田んぼにわずかに残る水溜まりにいるドジョウなどを捕食するようだ。よほどコンクリート化(ビルや宅地化ばかりなど)された環境でもないかぎり都市部でもその姿を見ることが出来る。さらに河川に河畔林がある場合も必ずモズがいる。だから「魚達の隣人」なのだ。私の釣り場でも周辺の木々や草原で盛んに鳴いているのを良く耳にした。当然こういう環境はモズの捕食する獲物が多いためだ。モズは基本秋から翌年の初夏まで平地に住み夏は山地に移動すると言われる。確かに自分の自宅周辺や釣り場でもそういう傾向があった。そして晩夏または初秋に平地にやってくる。セミの声が少なくなり朝がだいぶ静かになった秋夜が明けるとモズの盛んに鳴く声が周辺に響くようになる。ところが近年少し異変が見られる。夏でもモズの姿が見られ声も聞こえるのだ。これも地球温暖化等による影響なのだろうか?。私の釣り場では春はヒバリにウグイス、初夏はオオヨシキリ、秋はモズの声を聞きながら釣りをするのがいつもの光景だった。野鳥たちの声を聞きながら釣りをしていた頃が懐かしく思い出される。

 

モズ(博物館展示剥製)

以前地元博物館の学芸員の方に聞いた話ではモズはスズメバチも捕食するのだという。スズメバチは飛ぶのが遅く、そのためモズ以外の鳥でヒヨドリ、ツバメなどにもスズメバチは捕食されるという。

モズ(バードカービング)

剥製を見ていると動物、魚類、鳥類問わずどうしても型が崩れ再現は困難だと言わざる得ない。完璧な剥製は存在しないというのが個人的な見解だ。さらにフィッシュカービングもそうだがバードカービングでも色付けしただけで細かな顔の表情や翼や尾の表現が乏しいものや特に色の再現はフィッシュカービング、バードカービング問わず困難を極めるという。

 

 

 

モズの仲間には他にアカモズ、チゴモズや大型のオオモズ、オオカラモズなどがいるがモズ以外の種が見られることは非常に少ない。この中でオオモズは渡良瀬遊水地で見られるという。機会があればまた遊水地とオオモズを見に行こうと思う。

 

渡良瀬遊水地

バスやカムルチー、ニホンナマズなどが釣れ以前はバサーも多かった。

ここでオオモズを見ることが出来るという。