子供たちの夏休みも終わろうとしている。そして賑やかだった夏も終わろうとしている。暑い日はまだしばらく続きそうだが季節は確実に変わろうとしている。身の周りでは秋の虫たちの声が聞かれるようになった。夏と言えば自分にとっては生き物たちで賑わう季節とバスとハスが良く釣れた季節という印象があるが、もう一つは自宅前にあった立派なクヌギの存在だ。夏になるとカブトムシやクワガタたちで賑わい良く親に車に乗せてもらい子供が虫捕りに来ていたことを思い出す。その当時電力会社が枝が電線の邪魔になるため木を切らせてほしいと言ってきたことがあったが自分の自宅の敷地内ではないので切ってもいいとは言えず、さらに子供たちが虫捕りに来ていることを伝えたところ相手は帰っていったが、その後電線の邪魔になる枝だけ切っていったが、しばらくして、どうやら土地の持ち主に掛け合って了解を得たようであっけなく木そのものが切られてしまった。当然虫捕りをする子供たちの姿も消えた。聞けば私の住む町ではクヌギはほとんど切られてしまいカブトムシやクワガタが付く環境が減っているようだ。私の釣り場の川岸にも立派なクヌギの大木があるのだが、お盆を過ぎた頃に根元を見ると多数のカブトムシの死骸が見られる。子孫を残す役目を終えたものたちの姿だ。今私の釣り場では洪水対策により河畔林や竹林が伐採され河川の流れを良くするため直線化が行われている。上記で触れた河畔に残るクヌギはまだ生き残っているが何とか生き延びてほしいものだ。虫だけではない。河畔林には多くの野鳥もいる。もし全ての河畔林を伐採すると考えられているのであれば専門家等のアドバイスや調査期間を設けるなどが必要だろう。このようにカブトムシやクワガタたちが住む場環境が減るとともに時代の変化により子供たちの遊びも多様化し虫捕りをする子供たちの姿も見なくなった。カブトムシやクワガタが生息するような木が次々と伐採され、あるいはその後宅地化され雑木林のような身近な環境が見られなくなった。近年東京都内でカブトムシが多く見られるようになったというが、これは輸入材に押され役にも立たない国内の杉やヒノキ(ただ植林するだけで、せいぜい枝の伐採程度でその後木を使いもせず事実上放置)のような人工林ではなく虫が付くような木が街路樹として植林されているためだ。元々クワガタ類はカブトムシより数が少ないため都内でもカブトムシのように多く見られることはないように思うが、高温や乾燥に弱いミヤマクワガタや木のうろに隠れる習性のあるオオクワガタなどは今後も都内で見られることはないだろう?。一方田舎でも雑木林は荒れ果て、または宅地化されたり多数のソーラーパネルが設置されたりとカブトムシやクワガタたちの住み場も今後ますます減っていくことだろう?。そして今年も子供たちの夏が、そして夏そのもが終わろうとしている。

 

日本最大のカミキリであるシロスジカミキリ。以前住んでいた家のそばに栗畑がありよく見かけたものだったが今はその栗畑は宅地化されもうない。そして今住んでいる自宅周辺でもシロスジカミキリは一度しか見たことがない。

アオカナブン

以前住んでいた町では幼年期に栗畑やクヌギ林でよく虫捕りをしたが一度も見たことがなかった。

引っ越しをした今の町で初めて見た。

ノコギリクワガタ

コクワガタと並んで最も良く見られるクワガタ。

コクワガタ

カブトムシとノコギリクワガタ(小アゴ)とヒメスズメバチ

切られる前には夜間でも自宅前のクヌギは虫たちで賑わっていた。

6月になると自宅前のクヌギにカブトムシが姿を見せるようになった。

日本の国蝶オオムラサキやコムラサキ、ゴマダラチョウも自宅前のクヌギに良く来ていた。

ゴマダラチョウ

虫たちで賑わっていた自宅前のクヌギ。今は切られその姿はもうない。

自宅前だけではない。釣りで良い釣果がなかった場合自宅と釣り場の途中にある山に立ち寄るとミヤマクワガタ捕獲。

暑さと乾燥に弱いため平地では見られないが釣り場近くにこのような生き物がいると釣りでは×でもいい気分転換になった。

カブトムシとアカボシゴマダラ(特定外来種)

職場近くにある雑木林でも生き物たちとの出会いがある。

ヒメスズメバチとゴマダラチョウ